ヒガンバナ
ナルキッスス(スイセン)
Narcissus spp.
ナルキッスス(属の総称)
Daffodil , Narcissus
スペイン、ポルトガル、
地中海沿岸、北アフリカに分布
多年草(球根)
スイセンは、スペイン、ポルトガル、地中海沿岸、
北アフリカに約30種が分布する多年草である。
フサザキスイセンは、古く東に移され、
中国から日本まで野生化している。
また、ラッパズイセンは欧州に自生が見られる。
球根は鱗茎で、その中心から花茎をだし、
帯状や線形の葉を2~5個つける。
内花被片と外花被片は白や黄色で各3個であり、
一見すると花弁が6枚あるように見える。
白、黄、赤、桃色のカップ状やラッパ状の副花冠の中に
1個の雌しべと6個の雄しべをもつ。
花は単生または散形状に数花をつける。
開花時期は、ふつう3~4月に開花するが、
11月ころから咲く種や秋咲きの種もある。
一枚目(右上)のスイセンは、みなさんご存知の
「
二ホンズイセン 」である。
基本亜種の [ N. ssp.
tazetta (N.タゼッタ)]
の変種のひとつがニホンズイセン
[ var. chinensis ]
((変種)キネンシス)で、
古くペルシアからシルクロードを通って中国にもたらされ、
それが日本に海流によって渡ったとされている。
あるいは、人により運ばれたとも考えられている。
葉は平たく4~6個で、茎は高さ約40㎝で、5~8花がつく。
花被片は白色で副花冠は黄色である。
開花時期は、11~3月である。八重咲きや緑花などの変異がある。
本属の仲間は、ニホンズイセンの他に
ラッパスイセン 、
ヒメキバナスイセン
を掲載している。
四枚目(左)は、「
ラッパスイセン 」である。
学名は、[ N. pseudonarcissus
(N.プセウドナルキッスス)] である。
フランス、スペイン、ポルトガルに産し、イギリス、ドイツ、
ベルギーおよびイタリア北部まで広く分布している。
葉は直立し、長さ36㎝までで、花茎は葉とほぼ同長である。
花は長さ6.5㎝くらいまでで、小さいものから大きいものまであり、
うつむきあるいは横向きに1個つく。花色はふつう濃黄、淡黄であるが、
花被片が白で副花冠が黄色のもの、まれにクリーム色、白花がある。
副花冠はラッパ状で、縁に切れ込みや鋸歯がある。開花時期は、3~4月である。
二・三・五枚目(左最上・左二・左)は、クチベニズイセンの亜種の変種と思われる。
基本亜種は[N. ssp. poeticus
(N.ポエティクス)] である。二枚目は、その変種のひとつで、
[ var. majalis ]((変種)マヤリス)で、
副花冠がカップ状で、黄色に赤の広い縁どりがある品種であると思われる。
スイセンの分類はたいへん複雑で、種のほかに亜種、変種が多く報告されている。
スイセンの園芸分類と園芸品種について、
最初にパーキンソンが1626年に分類を試み、1831年にはハワースが16群に分類した。
ハーバートがこれを修正し、6群に分類した。1884年にバーが分類し、
ベイカーは1888年に3部門に分けた。イギリス国立園芸協会は、
1909年から分類を試み、1950年の分類が現在の基盤となっている。
これが1969年に修正され現在用いられている。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
六枚目(左)は、みずがめ座さんが、「花冷えです」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 先週ひたち海浜公園に行ってきました。水仙まつりが
始まっており松林の下が黄色に染まっていました。』