ラ ン
デンドロビウム(セッコク)
Dendrobium moniliforme
デンドロビウム・モニリフォルメ
Mohl's dendrobium
南日本、朝鮮半島、台湾に分布
常緑多年草
セッコクは、南日本、朝鮮半島、台湾に分布する常緑多年草である。
茎は長さ約20㎝で円柱状で、葉は長さ6㎝で互生する。
落葉した茎の節に1~2花がつく。花は径3㎝でふつう白色で芳香がある。
萼片と側花片は長楕円形である。唇弁はわずかに3裂し、中央裂片は卵形で反る。
開花時期は夏である。
セッコクは、古くは薬草として用いられ、中国ではすでに1596年の出版物に記載され、
日本では1803年の出版物に薬草としての記載が現れる。
園芸的に栽培され始めたのは、江戸時代における泰平の時代を背景に文化が発達し、
園芸と美の接点の斑入り植物が楽しまれるようになってからである。
その後、幾多の変遷を見ながら、昭和の戦後にいたってしだいに流行し始め、
昭和50年代より急速に発展を見るに至った。
三枚目(左)は、広島県人さんが、「花めぐり3」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである
『 1枚目は「せっこく」松の木に寄生する自然蘭です。
たくさんピンクの花がつき、初めて見る植物でとても
感動しました。2枚目は「
カルミヤ 」蕾が金平糖の
ようで花は多画形。1本の木に赤と白の蕾がたくさん
ついていました。この花は咲き始めでまだまだこれから
盛りになります。綺麗な花を見れた一日はルンルン
気分です。』
四枚目(左)も、広島県人さんが、「白い花」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである
『 今日、白の「せっこく」が咲いたと聞き、いそいそ
出掛けてきました。ピンクもかわいかったけど白は凛として
清楚・・・・な感じです。珍しい2色の「せっこく」を株分け
していただいたので、私も大切に育てたいものです。』
ピンクと白の二つのセッコク、どちらも見ごたえのある蘭である。
セッコク属は、ラン科の中でももっとも多くの種を含み、
熱帯アジアを中心に、北は日本から南はニュージーランドまで、
また東はサモアから西はインドまでにおよび、
およそ1500種が報告されている。しかしながら分布域が広いこと、
同種異名が多いこと、形態的に多形であることなどから、
漸次分類の見直しが行われており、
実際には1200種程度からなるものと考えられる。
このうち日本に導入され栽培されているものはおよそ200種である。
多くは樹木につくが、岩につくものもある。
茎は直立するもの、垂れるもの、ほふくするものなどあり、
根茎をもつもの、もたないものがある。
花は1~多数で、径数㎜のものから10㎝以上のものまであり、
多くは総状花序をなす。花色も変化に富む。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
本属の仲間は、 デンドロビウム 、 デンドロビウム・キンギアナム を掲載している。