ラ ン
デンドロビウム(セッコク)
Dendrobium spp.
デンドロビウム(属の総称)
( Null )
熱帯アジア中心に、日本~ニュージーランド、
サモア~インドまでに分布
常緑多年草
デンドロビウム属は、ラン科の中でも最も多くの種からなり、
熱帯アジア中心に、北は日本から南はニュージーランドまで、
また東はサモアから西はインドまでにおよび。
およそ1500種が報告されている。
しかしながら分布域が広いこと、同種異名が多いこと、
形態的に多形であることなどから、
漸次分類の見直しが行われており、
実際には1200種程度からなるものと考えられる。
このうち日本に導入され栽培されているものはおよそ200種である。
多くは樹木につくが、岩につくものもある。
茎は直立するもの、垂れるもの、ほふくするものなどがあり、
根茎をもつもの、もたないものもある。長さは1㎝から5mに達するものまで、
多肉で肥大するものから木化して針金状のものまでさまざまである。
常緑性ないし落葉性である。
花は1~多数で、径数㎜のものから10㎝以上のものまであり、
多くは総状花序をなす。花色も変化に富む。
側萼片は蕊柱脚とあわさってメンタムとよばれる袋または距のような突起を形成する。
唇弁は3裂し、基部に1~7本の鶏冠状突起をもつものが多い。
本属の分類は、古くはリンドレ氏やクレンツリン氏によって手がけられたが、
なかでもシュレヒター氏の業績は大きい。シュレヒター氏は葉鞘の有無や茎の形態、
葉および花の数、つき方などに着目し、本属をさらに4亜属41節に分け、
その後の研究者に大きな影響を与えた。
近年各国の研究者によってそれぞれの国の植物相の研究の一環として、
本属の全貌が明らかにされつつあるが、
多くはシュレヒター氏の分類システムを踏襲しあたものである。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
セッコク 、
デンドロビウム・キンギアナム
を掲載している。
ラン科については、
ラ ン
を参照のこと。