リンドウ
スウェルティア(センブリ)
Swerttia japonica
スウェルティア・ヤポニカ
( Unknown )
日本全土、中国、朝鮮半島に分布
越年草
センブリは、日本全土、中国、朝鮮半島に分布する。
日当たりのよい山地の湿った草原などに生える越年草で、根茎はない。
高さ5~25㎝で、葉は線形で対生する。
花は円錐花序につき、花冠は星形で5深裂し、基部に
毛のある蜜腺溝が2個ある。
花色は白色で紫色の条線がある。
開花時期は10~11月である。
植物体には苦味成分があり、
全草を乾燥したものは当薬とよんで苦味健胃薬に用いられている。
和名は、水で千回振り出してもまだ苦いというところから名づけられたものである。
薬用に栽培されるほか、山草として観賞用にもなる。
センブリ(当薬:SWERTIAE HERBA )
は日本民族が室町末期ごろに開発した民間薬である。
現在、世界でセンブリ属を薬用としているところは、
日本と中国以外にインドとチベットだけである。
画像は、広島県人さんが、「秋の花」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 朝晩は少し肌寒くなって、花も終わりになりそうです。
近くの山里で秋の花探しを楽しんできましたよ。
センブリと
ウメバチソウ と
カワラナデシコ です。かわいいでしょ。』
センブリ属は、アジア、北アメリカ、ヨーロッパ、アフリカに約120種が分布し、
日本にはセンブリなど9種が自生している。
一年草、越年草または多年草で、茎は直立し、葉は対生する。
花は集散花序か円錐花序につき、萼筒および花冠は4または5裂する。
花色は紫、黄または白で、花冠裂片の基部には蜜腺溝が1~2個ずつある。
雄しべは花冠の基部につく。
花柱は短く、柱頭は2裂する。果実は蒴果で、種子はしばしば有翼である。
山草として栽培されるが、センブリは薬用にされる。
本属を細分する見解もあり、根茎があって、種子に翼がある多年草を
ミヤマアケボノソウ属 [ Swertia ]、
根茎を欠き、種子に翼がない一年草、越年草で、
花冠裂片に蜜腺溝が1個あるものをチシマセンブリ属
[ Frasera ]、2個あるものをセンブリ属
[ Ophelia ] として区別することがある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
(塚本洋太郎総監修:小学館発行)]
本属の仲間は、
アケボノソウ を掲載している。