ゴマノハグサ ➡ オオバコに変更(APGⅡ)
ウェロニカ(クワガタソウ)
Veronica ornata
ウェロニカ・オルナタ
( Unknown )
京都府~鳥取県に野生
多年草
ベロニカ・オルナタは、京都府~鳥取県にいたる
日本海側の海岸や隠岐島に野生する多年草である。
茎は直立するか斜上し、高さ50~60㎝になる。
全体が白色の綿毛におおわれて緑白色を呈する。
葉は対生し、倒披針形で長さ5~10㎝で、
縁に低い鈍鋸歯があり、無柄である。
8~9月ころ、青紫色で長さ5~6㎜の小さな花を、
茎の先に多く密な総状花序につける。
クワガタソウ属は、北半球に広く分布し、約300種がある。
一年草、越年草または多年草で、海岸から高山まで生えており、
日本では自生種のクワガタソウや、帰化植物の
オオイヌノフグリなど約20種が見られる。
茎は、細く分枝して直立するか地をはうものが多い。
葉は単葉で、鋸歯縁まれに全縁で、ふつうは対生するが、
互生することもある。
花は腋生か頂生で、多くは単生するかまばらな総状花序につく。
萼は4深裂で、花冠も4裂し、裂片は広く開出するが、
上側の1裂片が大きくなる傾向がある。
雄しべ2個はふつう花冠と同じ長さである。花柱は細く、
柱頭は頭状である。
果実は蒴果で、多くは扁平で先に明らかなへこみがある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の多年草の中で、ツクシトラノオなどのように、
太く直立する茎の先に密な花序をつけ、
明らかな花筒とより長い雄しべをもち、
蒴果が扁平とならないものを、ルリトラノオ属
[ Pseudolysimachion
] として分ける見解もある。
私も、オオイヌノフグリとルリトラノオの花は、
とても同じ属とは思えないほど違いがあり、
分けたほうがわかりやすいと思っている。
しかし、ここでは図鑑に基づき両方ともウェロニカ属
(クワガタソウ属)とした。
本属の仲間は、まったく同じ属とは思えない
オオイヌノフグリ 、
ベロニカ・ベドゥンクラリス と、
よく似た
ルリトラノオ 、
ヒメルリトラノオ 園芸品種の
ベロニカ・マンハッタン・ブルー
などを掲載している。
【追記】
クワガタソウ属は、APGⅡ
でゴマノハグサ科から分離し、シソ目のオオバコ科に変更となった。