シュウカイドウ
ベゴニア(シュウカイドウ)
Begonia × rex-cultorum
ベゴニア・レクス-クルトルム(交配)
Rex begonia , Beefsteak geranium
交配改良品種群
根茎性常緑多年草
レックスベゴニアは、交配改良品種群で根茎性常緑多年草である。
レックスベゴニアは、インドのアッサム原産の
Begonia rex
[ ベゴニア・レクス (和名:オオバベゴニア) ]
をもとに交配作出された園芸品種群の総称で、
非常に多様で美しい葉をもち、一般には観葉ベゴニアと知られている。
野生種の B. rex は、
1856年にシモン氏がインドのアッサムから導入したランの葉鞘から、
ベルギーのリンデン氏によって偶然に発見されたもので
リンデン氏によって増殖され販売された。
その後、種間交雑や種間雑種間の交雑など幾多の交雑により、
「ディスカラー・レクス」とよばれる園芸品種が作り出され、
小葉品種、欠刻状の葉をもつ園芸品種、葉の基部が渦巻く園芸品種、
さらに赤色系や紫色系などの色彩をもった園芸品種、
ビロード光沢のある園芸品種が作り出された。
現在栽培されている園芸品種は、
先のような複雑な交配によって作り出されたもので、
非常に多彩で変化に富んだ性状をもつが、
基本的には、茎は根茎状で横走あるいはほふくして四方へ伸びるものが多く、
斜上または直立気味に生育するものは比較的少ない。
葉形は変化に富むが、ゆがんだ卵形または心臓形が基本で、
欠刻状に切れ込むものもある。
葉縁は鋸歯状や円鋸歯状、歯牙状のものが多く、
葉の基部が渦状に巻くものもある。
葉の大きさは長さ3㎝前後のものから30㎝以上になるものまであり、
変化の幅が大きい。
葉色の多彩さは、レクス・ベゴニアのもつ最大の特徴であるが、
栽培条件や季節によって変化することがあり、通常、春から初夏に
展開する新葉がもっとも美しいとされる。花は淡桃色で、
一般には初夏から秋に開花する。
日本へは、明治末期に野生種の B. rex
とともにいくつかの園芸品種が渡来したようであるが、
現在栽培されている園芸品種は
戦後導入されたもので、
日本で交配された園芸品種を合わせると300以上が知られている。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
ベゴニア属については、
ベゴニア を参照のこと。
本属の仲間は、
ベゴニア とその園芸品種、および、
ベゴニア・エラティオール 、 木立性の
キダチベゴニア と
その園芸品種、および、
キダチベゴニア・ベノサ 、
観葉ベゴニアのレックスベゴニアとその園芸品種などを記載している。