NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名スマウラフゲンゾウ(須磨浦普賢象)
園芸(流通)名須磨浦普賢象
別名
科バ ラ (サクラ亜科)
属(和名属)プルヌス(サクラ [サクラ亜属])
学名Prunus lannesiana
学名     cv. Sumaura-fugenzo
ラテン語読みプルヌス・ランネシアナ
ラテン語読み (園芸品種)スマウラフゲンゾウ
英名( Null )
原産・分布地園芸品種(オオシマザクラ系)
園芸上分類落葉高木

 1枚目(右上)は、2023年 須磨浦普賢像の Bestshot である。
 花弁が少し色あせた感じであるが、やはり須磨浦普賢象と いえば二段咲きの代表的な花なので、その二段咲きがわかる この一枚を2023年の Bestshot とした。

 2022年は桜を写していないため Bestshot はありません。

 2枚目(左)は、2021年 須磨浦普賢像の Bestshot である。
 花弁が黄緑色で外側の花弁ほど縁と裏側が紅茶色の花は 珍しい花姿である。そして、最大の特徴は二段咲きであること である。この咲き始めの状態では二段咲きはまだわからないが、 この一枚を2021年の Bestshot とした。

 3枚目(左)は、2020年 須磨浦普賢像の Bestshot である。
 花弁が黄緑色で外側の花弁ほど縁と裏側が紅茶色の花は 珍しい花姿である。そして、最大の特徴は二段咲きであること である。この咲き始めの状態では二段咲きはまだわからない が、二個の葉化雌しべの中心から二段咲きの準備が整ってい る、この一枚を2020年の Bestshot とした。

 4枚目(左)は、2018年の須磨浦普賢象の Bestshot である。

 スマウラフゲンゾウは、オオシマザクラ系の園芸品種である。
 神戸市須磨浦公園内に植えられている  フゲンゾウ  (普賢象)の  枝変わり  として、1990 年 4 月に発見された品種である。 花の形質のうち、花色が黄緑色に変化したもので開花終期には 花弁の基部から赤変し、時に二段咲きの花が混じることがある。 発見された場所と元の品種名に因んで名づけられた。
 樹形は傘状で、樹高は高木である。開花時期は4月下旬である。 花色は黄緑色である。
 花径は大輪で、花形は八重咲きである。 平成生まれの黄緑色の八重桜である。
 サクラの中で黄緑色で八重の花を咲かせる品種は珍しい品種である。 黄・緑色系の花を咲かせる品種としては、 ウコン
 ギョイコウ   などを掲載している。

 5枚目(左)は、4枚目(左上)の須磨浦普賢象の花の中心部 を拡大したもので、中央部に緑色の葉化した雌しべが3個確 認できる。
 また、3個の葉化雌しべの間から淡紅色の花弁が開きかけて おり、その花弁の右隅に雌しべが確認できる。このように花の 中に花が咲くことを「二段咲き」といい、この花には雌しべが  4個ある。
 画像をクリックして、大迫力の画像も見て下さい。

 6枚目(左)は、2018年4月20日の須磨浦普賢象のであり、  4枚目(左上3)から2日後に写した須磨浦普賢象である。
 4枚目の中心部の二段目の花が開いた状態である。
 なお、一段目の花の中心は、もうすでに赤みを帯び、花弁の 色も少しくすみ、縁が傷んできており、さらに、雌しべの先端は しおれており、花が散るまじかであることをうかがわせている。

 7枚目(左)は、6枚目(左上)の須磨浦普賢象の花の中心部 を拡大したもので、周辺に一段目の緑色の葉化した雌しべが あり、その中の二段目の花が開いた状態が確認できる。
 なお、二段目の花の中心部にかすかに見える緑色のものが 何なのか非常に興味を引くところである。

 サクラ属については、  サクラ   を参照のこと。
 撮影地の新舞子マリンパークの品種別桜並木配置図は、
新舞子マリンパーク桜並木配置図 を見て下さい。なお、
同配置図が文字ズレで見にくい場合は PDF版で見て下さい。PDF版は5ページに分割されているため、 スクロールして見る必要があり、ちょっと手間ですがご容赦下さい。
 また、新舞子マリンパーク桜開花時期実績については、
 2018年実績(Darkblue ver.)2018年実績(従来版)
 2019年実績(Darkblue ver.)2019年実績(従来版)
 2021年実績(Darkblue ver.) を見て下さい。

 8枚目(左)は、2018年4月23日の須磨浦普賢象のであり、  7枚目(左上)から3日後に写した須磨浦普賢象である。
 中心の白い5枚の花弁が二段目の花であり、その中心から 葉化雌しべが出てきた状態である。
 7枚目(左上)で気になっていた、二段目の中心部にかすか に見えていた緑色のものは、やはり葉化した雌しべであったこ とがわかった画像である。
 なお、一段目の花は、もうすっかり全体が赤みを帯び、花弁 の色もくすみ、縁の傷みもさらに進んでいる。
 いきなりこの花を見たとしたら、この花が二段咲きの花とは思 えない花姿をしているが、4枚目(左上3)から順を追って見て くると、一段目の葉化雌しべの先端と葉部の一部が、周辺にか すかに見えており、二段咲きとわかる。

 9枚目(左)は、2021年4月9日の須磨浦普賢象のであり、 満開状態の一枚である。
 満開といっても、須磨浦普賢象は植栽5年目の若木であり、 まばらに数十個の花が枝の元の方に付いている程度である。
 2021年の須磨浦普賢象の開花期間は、16日間と長期間で あり、八重咲き種のため、見ごろが長いので、花見はじっくり 見ることができる。
 なお、植栽して5年目の須磨浦普賢象はこんな樹形である。
 皆さんはもっとこんもりとした桜の木を想像されたのではない かと思いますが、あと10年もすれば立派な樹形に成長し、見ご たえのある桜並木の一員となると思われる。

 10枚目(左)は、2023年4月13日の須磨浦普賢象のであり、 満開状態の一枚である。
 一昨年(左上)の満開時と比べてみると花の付き方が格段に 多くなっていることがわかると思います。
 しかし、見ての通り花は全て下垂して下向きに咲いているた め、満開の花姿を満喫するには下から見上げないと横向きの 花しか見られないのは少し残念である。
 でも、須磨浦普賢象も高木ですので、成長して下から見上げ る樹形になった時は木全体に八重の大輪の花を付けた姿を見る ことができると思います。

 11枚目(左)は、2018年4月13日に開花したばかりの須磨浦 普賢象であり、淡黄緑色の八重咲きで、花径が 3.5~4.0㎝ (実測)の大輪で、花弁は多数である。
 須磨浦普賢象は、  フゲンゾウ  (普賢象)の  枝変わり  であり、雌しべの葉化は普賢象と同じであるが、花色は、淡黄 緑色であり、御衣黄や右近に似ている。
 なお、須磨浦普賢象の開花時期は一般的には4月下旬であ るが、3月下旬の気温がかなり高かったため、かなり早めの開 花となった。

 12枚目(左)は、11枚目(左上)の須磨浦普賢象の花の中心 部を拡大したもので、中央部に緑色の葉化した雌しべが3個 確認できる。
 このように花の雌しべが、緑色の葉のようになることを
 葉化雌しべ  という。
 なお、須磨浦普賢象と同じように葉化雌しべを有する園芸
品種は、  イチヨウ (一葉)、  カンザン (関山)、  コウカ (紅華)、  ショウゲツ (松月)、  フゲンゾウ (普賢象)を掲載している。
 葉化雌しべの数は、一葉が1個、関山と紅華は普通1個とき に2個、松月は1または2個、普賢象は2個、須磨浦普賢象は2 または3個である。

 13枚目(左)も、2018年4月13日に開花したばかりの須磨浦 普賢象である。
 なお、4~8枚目(左上3~7)および11~14枚目(左上9~ 左下)の全ての花は、同じ木に咲いたものである。

 14枚目(左)は、13枚目(左上)の須磨浦普賢象の花の中心部 を拡大したもので、中央部に緑色の葉化した雌しべが2個 確認できる。
 ただし、5・12枚目(左上4・11)の緑化した雄しべとは、色と 枚数が異なっており、また、2個の葉化雌しべの間から花弁が 出ていることが確認できる。
 このように花の中に、また、花があることを二段咲きという。
 なお、4月13日の初めて開花を見た時点では、11枚目(左上 10)は二段咲きでは無いと思っていたが、5日後の18日に二段 咲きと判明した。
 須磨浦普賢象は以上のように、1本の木に2種類の葉化雌し べを有する花を持つ珍しい品種である。

 15枚目(左)は、Junko さんが、 「今頃になってしまいました!」のタイトルで、 大阪造幣局の桜を、私に送ってくれたものである。
 『 左1枚目   御衣黄   ●真ん中  須磨浦普賢象
  数珠掛け桜   4枚目は  松月 です。
  今年の花の  大提灯 と  松前紅紫 、   どれも
  ソメイ吉野のやさしい感じとはちょっと違いますね。』

 16枚目(左)は、2018年4月5日の須磨浦普賢象の「つぼみ」 で、須磨浦普賢象の開花時期は4月下旬であるが、16枚目 (左上15)の濃紅色に色づいた冬芽からつぼみが2~3個が 出た状態である。
 この状態からだと、数日~一週間程度で開花すると思われる。  (予想よりやや遅い8日後に開花した)
 なお、このつぼみの形状が、つぼみのうちから花弁が開いて おり、中心に雌しべと思われるものが見え、また、萼が宝石を 止める爪のように花弁をがっちりと止めており、初めて見る形 であり、とても印象的である。
 このような形状の蕾は、 他に須磨浦普賢象と同じオオシマザクラ系園芸品種の  イチヨウ  (一葉)、  カンザン  (関山)、  コウカ  (紅華)、  ショウゲツ  (松月)、  フゲンゾウ
 (普賢象)、  ヨウキヒ  (楊貴妃)を掲載している。
 なお、須磨浦普賢象を含めたこの7品種のうち、 楊貴妃を除いた6品種は、葉化雌しべを持つことでも共通している。

 17枚目(左)は、2021年3月29日の須磨浦普賢象の  花芽で、 今まさにつぼみが出始めたところで、1個の冬芽(花芽) から3~4個のつぼみが出てくる。

 18枚目(左)は、2018年3月30日の須磨浦普賢象の  葉芽で、 若葉が出始めており、この時点でつぼみは確認できず、 若木のためこのまま葉桜になってしまうのか、様子見の状態で あったが、17枚目(左上16)でつぼみが確認でき一安心である。

 19枚目(左)は、2018年3月28日現在の須磨浦普賢象の  冬芽 で、 須磨浦普賢象の開花時期は4月下旬であるが、  20枚目(左下)に比べ、冬芽の膨らみが増し、冬芽の濃紅色が はっきり見え、先端がやや割れ始めている状態である。

 20枚目(左)は、2018年3月24日の須磨浦普賢象の冬芽で、 須磨浦普賢象の開花時期は4月下旬であり、20枚目(左下)に 比べ、やっと冬芽が膨らみ始め、先端に濃い紅色が見え始め た状態である。

 21枚目(左)は、2018年2月20日の須磨浦普賢象の冬芽で、 須磨浦普賢象の開花時期は4月下旬であり、まだ全く堅い状態である。

 22枚目(左)は、須磨浦普賢象の萼と萼筒および花柄である。
 萼は5枚で、鋸歯縁の木の葉形で、色は濃紅色である。
 萼筒は鐘形で短く、色は濃紅色である。
 花柄は 4.0~5.0cmと長く光沢が有り、色は紅~濃紅色である。
 花柄が長くてやや細く、花も八重の大輪で重いため、花は ほとんどが下垂して咲く。

 23枚目(左)は、2021年4月19日の須磨浦普賢象の遅れ花 である。
 花は二段咲きがよくわかる状態で、中心の白っぽい花弁が、 二段目の花である。
 遅れ花のため一段目の花は、花弁が赤みを帯び、縁は灰白色 になり、萎れ始めている。

 24枚目(左)は、2021年4月19日の花弁が散って萼と雌しべ だけになった須磨浦普賢象の花で、雄しべが花弁化した花弁 が少し残っていて、中心には葉化雌しべ3個しっかりした形で 残っている。

 25枚目(左)は、2018年6月2日の須磨浦普賢象の葉である。
 葉は、葉身 16㎝、幅 8㎝(実測)と超大形で、葉先は長く、  とがっているのが特徴である。
 葉は重鋸歯と単鋸歯が混じり、鋸歯の先は針状にとがる。

 26枚目(左)は、2018年6月2日の須磨浦普賢象の若葉で、 緑茶色である。
 葉柄は帯紅紫色で上方に一対の紅色の蜜腺がある。
 葉柄の基部には、切れ込みの深い離生托葉がある。

 27枚目(左)は、2018年6月2日の須磨浦普賢象の樹形で、 傘状である。
 植栽2年目の須磨浦普賢象は、樹高 2.1m(実測)である。

  1枚目画像撮影日:2023.04.13
  2枚目画像撮影日:2021.04.03
  3枚目画像撮影日:2020.04.19
4・5枚目画像撮影日:2018.04.18
6・7枚目画像撮影日:2018.04.20
  8枚目画像撮影日:2018.04.23
  9枚目画像撮影日:2021.04.09
  10枚目画像撮影日:2023.04.13
11~14枚目画像撮影日:2018.04.13
(1~14枚目撮影場所は、新舞子マリンパーク[愛知県知多市])

  15枚目画像投稿日(投稿者:撮影地):2018.04.24
      ( Junko さん:大阪造幣局[大阪府大阪市])

  16枚目画像撮影日:2018.04.05
  17枚目画像撮影日:2021.03.29
  18枚目画像撮影日:2018.03.30
  19枚目画像撮影日:2018.03.28
  20枚目画像撮影日:2018.03.24
  21枚目画像撮影日:2018.02.20
  22枚目画像撮影日:2019.04.13
23・24枚目画像撮影日:2021.04.19
25~27枚目画像撮影日:2018.06.02
(16~27枚目撮影場所は、新舞子マリンパーク[愛知県知多市])

2017.05.05 First making day [9w/97sr/605800]
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