衣通姫
バ ラ (サクラ亜科)
プルヌス(サクラ [サクラ亜属])
Prunus × yedoensis cv. Sotorihime
プルヌス・イェドエンシス(交雑)
(園芸品種)ソトーリヒメ
( Null )
自然交雑種の園芸品種
落葉高木
1枚目(右上)は、2021年 衣通姫の Bestshot である。
淡い淡紅色の一重で、雌しべが雄しべより短くほとんど見え
ない。普通は花弁はあまり波打たないが、この花は花弁がかな
り波打っており、普段と少し違う顔を見せているため、この一枚
を2021年の Bestshot とした。
2枚目(左)は、2019年 衣通姫の Bestshot である。
ソトオリヒメは、
ソメイヨシノ
(染井吉野)と
オオシマザクラ
(大島桜)との自然交雑種の園芸品種である。
樹高は、6~8mになる落葉高木である。
樹幹色は褐色である。
葉は、短楕円形で、重鋸歯縁で鋸歯の先は鋭くとがる。
開花時期は、4月中~下旬である。
花色は淡紅白色で、花径は4㎝内外である。
花は一重で、花弁は5枚である。
雄しべは25~30個で、雌しべは1個である。
萼筒は鐘形である。結実する。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )]
3枚目(左)は、2018年 衣通姫の Bestshot である。
4枚目(左)は、2018年4月3日の衣通姫であり、満開状態の
一枚であり、衣通姫の樹形である。
2018年の衣通姫の開花期間は、14日間と普通であり、見ご
ろが1週間程度であり、花見は染井吉野と同じ期間である。
衣通姫は若木のうちは枝先には花は付かず、木全体に花は
付かない。
なお、植栽して3年目の衣通姫はこんな樹形である。
皆さんはもっとこんもりとした桜の木を想像されたのではない
かと思いますが、あと10年もすれば立派な樹形に成長し、見ご
たえのある桜並木の一員となると思われる。
5枚目(左)は、2018年3月30日に開花したばかりの衣通姫
であり、淡紅白色の一重咲きで、花径が 3 ~ 3.5㎝(実測)の
中輪で、花弁は5枚である。
衣通姫は、親種が
ソメイヨシノ
(染井吉野)であり、蕾も花も染井吉野によく似ている。
衣通姫は、普通は開花後に葉が出るが、どういうわけか、
花の後ろにはもうすでに葉が出始めている。
6枚目(左)は、2018年3月26日現在の衣通姫の
花芽 で、
衣通姫の開花時期は4月中旬以降であるが、予想より少し早
く、7枚目(左下)の淡緑色に色づいた冬芽(花芽)から「つぼ
み」が2~3個出てきた状態である。
普通、この状態から数日程度で開花する。
(予想通り、4日後に開花した)
7枚目(左)は、2021年3月23日の衣通姫の冬芽の大きさを
計測したものである。
右の2個の丸い芽は花芽で、長さが 12.8 ㎜に対し、径が
11.0 ~ 11.2 ㎜(長さの86~88%)とほぼ球形であり、当公園
の中でも最も大きく丸い花芽である。
左の尖った芽は葉芽で長さが 14.1 ㎜と、こちらもとても長い
芽であり、この芽の大きさと長さが衣通姫の特徴である。
8枚目(左)は、2018年3月15日現在の衣通姫の
冬芽 で、
衣通姫の開花時期は4月中旬以降であるが、9枚目(左下)
より膨らみが増し、淡緑色がはっきり見えている状態である。
なお、衣通姫は、親種が染井吉野であり、冬芽の形も染井
吉野によく似ている。
9枚目(左)は、2018年2月20日の衣通姫の冬芽で、衣通姫 の開花時期は4月中旬以降であるが、10枚目(左下)より少し だけ膨らみ始めてきた状態である。
サクラ属については、
サクラ
を参照のこと。
撮影地の新舞子マリンパークの品種別桜並木配置図は、
新舞子マリンパーク桜並木配置図 を見て下さい。なお、
同配置図が文字ズレで見にくい場合は
PDF版で見て下さい。PDF版は5ページに分割されているため、
スクロールして見る必要があり、ちょっと手間ですがご容赦下さい。
また、新舞子マリンパーク桜開花時期実績については、
2018年実績(Darkblue ver.) 、
2018年実績(従来版) 、
2019年実績(Darkblue ver.) 、
2019年実績(従来版) 、
2021年実績(Darkblue ver.) を見て下さい。
10枚目(左)は、2018年1月29日の衣通姫の冬芽であり、 衣通姫の開花時期は4月中旬以降であり、まだ全く堅い状態である。
11枚目(左)は、2021年4月6日の花弁が散って萼と雌・雄し べだけになった衣通姫の花で、萼と雌・雄しべはしっかりして おり、雄しべの花糸の色は淡紅紫色で、また別の顔を見せている。
12枚目(左)は、2018年5月27日の衣通姫の実である。
実は、長さ 12㎜、直径 12㎜(実測)と大きくて黒熟している。
衣通姫は非常によく結実す品種であるが、大半が落果して
しまい、この時期まで残る実は非常に少ない。
サクラは、花が基本一重まれに半八重の品種が結実する。
このように真っ黒や真っ赤に熟した実は、
「 オオシマザクラ(黒熟)」、
「 オカメ(赤熟)」、
「 カワヅザクラ(赤熟)」、
「 カンザクラ(黒熟)」、
「 ケイオウザクラ(赤熟)」、
「 サノザクラ(黒熟)」、
「 ソメイヨシノ(黒熟)」、
「 フユザクラ(黒熟)」、
「 ミヤビ(赤熟)」、
「 ヨウキヒ(赤熟)」、
「 ヨウコウ(黒熟)」
などを掲載している。
13枚目(左)は、2019年5月2日の衣通姫の実である。
実は、長さ 10㎜、直径 8㎜(実測)で、熟し始めているところである。
衣通姫は非常によく結実す品種であるが、
大半が落果してしまい、約一ヶ月後の9枚目(左上)のように
黒熟する実は非常に少ない。
14枚目(左)は、2021年5月10日の衣通姫の実の大きさを計
測したものである。
実は、長さが 11.3 ㎜、直径が 10.1 ㎜(長さの89%)でほぼ
球形である。
実の色が暗紅色になっており、熟し始めてきたところである
が、12枚目(左上)のように黒熟するまで落果しないか心配である。
15枚目(左)は、2018年5月27日の衣通姫の葉である。
葉は、短楕円形で、葉身 13㎝、幅 8㎝(実測)と大形で、
葉先が長く、鋭くとがっているのが特徴である。
葉は重鋸歯縁で鋸歯の先は針状にとがる。
16枚目(左)は、衣通姫の若木の樹皮であり、一般的な若い
桜特有の艶のある暗褐色の樹皮で、比較的少なめで短く横向きの
皮 目
(ひもく)がある。
樹皮は成木になってもあまり色は変わらず褐色である。
17枚目(左)は、2018年5月27日の衣通姫の樹形である。
植栽3年目の衣通姫は、樹高 2.5m(実測)である。
1枚目画像撮影日:2021.03.29
2枚目画像撮影日:2019.04.04
3・5枚目画像撮影日:2018.03.30
4枚目画像撮影日:2018.04.03
6枚目画像撮影日:2018.03.26
7枚目画像撮影日:2021.03.23
8枚目画像撮影日:2018.03.15
9枚目画像撮影日:2018.02.20
10枚目画像撮影日:2018.01.29
11枚目画像撮影日:2021.04.06
12枚目画像撮影日:2018.05.27
13枚目画像撮影日:2019.05.02
14枚目画像撮影日:2021.05.10
15枚目画像撮影日:2018.05.27
16枚目画像撮影日:2018.01.29
17枚目画像撮影日:2018.05.27
18枚目画像撮影日:2017.05.01
(1~18枚目撮影場所は、新舞子マリンパーク[愛知県知多市])
18枚目(左)は、2017年5月01日の衣通姫の、植栽2年目の 樹形である。