カジイチゴは、バラ科カジイチゴ亜属の
キイチゴ属の落葉低木で、高さは約2mで刺はない。
4~5月に集散花序をつけ3~5個の花を開く。
花は径約3㎝で色は白色である。果実は淡黄色である。
新芽や紅葉が美しい。
本属の仲間は、
キイチゴ 、
クサイチゴ 、
フユイチゴ 、
ブラックベリー
などを掲載している。
三枚目(左)は、花が咲き終わったところで、
これから果実がふくらむところである。
キイチゴ属は、落葉または常緑の低木まれに草本で、
熱帯から寒帯に数百種が分布し、北半球に多い。
日本にも8亜種、約40種が自生するが、
雑種ができやすく分類の困難な属である。
茎はふつう短命で多くは刺がある。葉は互生し、
単葉または複葉で基部に托葉がある。
花は花枝の先に単生または集散あるいは円錐状の花序をつくって咲く。
萼筒は浅く、萼片も花弁もふつう5個である。
子房は成熟すると多汁質の石果になって集合果をつくり、花床は肥大しない。
集合果が花床とともに離れるものと花床を残して離れるものがある。
果実はふつう赤、ときに黄、黒、白色に熟して食べられる。
欧米では果樹としてラズベリー(⇒キイチゴ類)、
ブラックベリー(⇒キイチゴ類)などの改良種が多数栽培されている。
観賞用は少ないが、強勢で適応性が強く陰地でもよく育つので、
土地の被覆、保全用などにも植栽される。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]