カヤサイ(果揶菜)、
ハナナ(花菜)、ハナハボタン(花葉牡丹)
アブラナ
ブラッシカ(アブラナ)
Brassica oleracea var. botrytis
ブラッシカ・オレラケア(変種)ボツリチス
Cauliflower
地中海東部沿岸原産
一年草
カリフラワーは、アブラナ属の1種 B. oleracea (B.オレラケア:キャベツ、カリフラワー、ケールの基となった植物)を起源とする ブロッコリ と同系統の栽培植物で、花らいが野菜として利用される。
B. oleracea
は、栽培キャベツの野生型で、ヨーロッパの西部や南部の海岸地方に
自生する無毛の一年草または多年草、
ときに二年草であるが、変異性に富み、結球した葉や花らい、
または側芽、肥大した茎を利用するさまざまな系統の栽培品種が
生まれたとされる。カリフラワーは、そうした系統のひとつである。
カリフラワーの原産地は地中海東部沿岸で、
数千年前すでに栽培されていたケール( kale )
[ B. oleracea
var. acephala ]
から分化してできたものとされている。
古代ローマ人はすでにブロッコリ様の植物をたべており、
今日のカリフラワーはブロッコリ( broccoli )
より改良されて生じたと
思われる。
今日のようなカリフラワーが育成されたのは19世紀になってからである。
アジアへには19世紀中ごろ伝わったと思われる。
日本へは明治の初めに導入されたが一般には普及せず、
採種の容易な千葉、静岡、山口および九州などの暖地でわずかに
栽培されていた。
しかし、近年になり日本の気候に合った栽培品種の育成が進み、
また、食生活の洋風化にともない生産は増加してきた。
画像は、食用にするカリフラワーを収穫しないでそのままにしておくと、
このような花が咲く。
アブラナ属の植物であり、花色は黄色でナノハナによく似ている。
アブラナ属は、ほとんど一年草または二年草であるが、
ときに多年草や低木状となるものもある。
旧世界に約40種以上が原産するといわれるが、
重要な作物として古くから栽培されてきたために
原産地のはっきりしないものが多い。
茎は直立し、葉は互生する。葉縁には鋸歯があり、
下部の葉はさまざまな程度に羽裂するか頭大羽裂する。
花は頂生の総状花序につき、黄色、帯黄白色ときに白色である。
萼片は4個で、花弁は4枚が十字状に並び、基部は細長い爪となる。
雄しべは6個でうち2個は短い。
雄しべの基部にある蜜腺は3稜形で濃緑色である。
子房は下位で、花柱は1個である。果実は長角果である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
ナノハナ 、
ブロッコリ 、
ミズナ 、
ハボタン
を掲載しており、ハボタン以外は食用に供する。