ミズナは、京都府原産の一年又は二年草である。
ミズナは、アブラナ科のアブラナ属の野菜のうち、
おもに葉を漬物や煮物にする不結球の野菜の総称である
「ツケナ類」の水菜群に分類される野菜のひとつである。
水菜群とは、この群に属するものは、
日本に特有な菜類であり、外国には見られないとされている。
しかし、中国における菜類の品種分化は著しく、
水菜群を日本特有の菜類とするには、
さらに調査が必要であると考えられている。
ミズナは京都で成立されたといわれている栽培品種であり、
別名「京菜」、「千筋京菜」ともよばれている。
分げつ性が強く、1株当たり側枝数は、数十本におよぶ。
葉の切れ込みが著しく、一見して他の菜類と区別できる。
耐寒性は比較的強く、関西地方では冬期に、
煮食または漬物に使われる。
アブラナ属は、ほとんど一年草または二年草であるが、
ときに多年草や低木状となるものもある。
旧世界に約40種以上が原産するといわれるが、
重要な作物として古くから
栽培されてきたために原産地のはっきりしないものが多い。
茎は直立し、葉は互生する。葉縁には鋸歯があり、
下部の葉はさまざまな程度に羽裂するか頭大羽裂する。
花は頂生の総状花序につき、黄色、帯黄白色ときに白色である。
萼片は4個で、花弁は4枚が十字状に並び、
基部は細長い爪となる。雄しべは6個でうち2個は短い。