クサボタンは、日本の本州、四国、
九州に産する落葉小低木である。
牡丹という名がついているが、
クレマティス属のクサボタン節に分類される。
茎の上部は分枝し、多くの淡紫色の花がつき、
ひとつの大きな円錐状の花序となる。
開花時期は、8~9月ごろであり、
上向きに長さ3~10㎝の総状花序をだし、
青紫色の花を咲かせる。
花は鐘状でうつ向いて咲く。萼片の上部は反曲し、
外部は細かい白毛を密生し、内面は紫色である。
センニンソウ属は、約250種があり、全世界に分布している。
たいていはつる性、ときに直立性の多年草、半木本または木本である。
葉は対生するが、若い株では互生するものもある。
ふつう1~数回3出複葉、または羽状複葉であるが、単葉のものもある。
葉質が草質であるものは欠刻があり、革質のものは全縁である。
花は、単一または穂状、円錐状などの有限花序につき、
頂上または腋生である。花は放射相称で、両性または単生である。
萼片が花弁化する特徴があり、4枚であることが多い。
6枚、8枚のこともあるが、ふつう奇数にはならない。
蕾のとき、萼片は敷石状に並ぶが、かわら重ね状に並ぶものもある。
平開、または斜上ないし直立して花は杯状ないし鐘状になる。
花弁はふつうないが、ミヤマハンショウズル節では
雄しべの外側のものが変形してへら形の花弁となる。
雄しべは多数で、ふつう花柱は花後に伸長する。
果実は痩果で、伸長した花柱にはふつう羽毛状に毛が生える。
世界中に分布しているが、暖地に種類が多く
いくらかのものは熱帯に進出している。
花が美しく観賞用に栽培されているものがかなりあり、
多くの園芸品種が作り出されている。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
クレマチス 、
フユザキクレマチス 、
センニンソウ 、
ハンショウヅル 、
タカネハンショウヅル 、
コバノボタンヅル
などを掲載している。