サイネリア
フウキギク(富貴菊)、フキザクラ(富貴桜)
キ ク
セネキオ(サワギク)
Senecio × hybridus cvs.
セネキオ・ビブリドゥス(交雑)(園芸品種群)
Cineraria , Florist's cineraria
交雑種の園芸品種群
多年草
シネラリアは、交雑種の多年草であり、
園芸品種群である。
本来は多年草であるが、
ふつう夏播きの非耐寒性一年草として栽培される。
茎は直立し、高さ30~50㎝、
矮性品種は20~30㎝である。株は草質で柔毛がある。
短く詰まった散房花序に多くの頭花をつける。
舌状花は10~12個で、筒状花は110~130個あり、
花色は多様である。
本属の仲間は、
シロタエギク 、
ノボロギク 、
マーガレット・アイビー
などを掲載しており、また、変わったところでは
グリーン・ネックレス も同じ仲間である。
サワギク属は、顕花植物の中でもっとも大きな属のひとつで、
世界各地に広く分布し、約2000種がある。
はなはだ変化に富み、一年草、多年草または低木で
ときに蔓性または多肉質の茎葉をもつ乾生植物であるが、
東アフリカの高山には高木状のものもある。
葉は互生し、ときに根出する。総苞は筒状花半球形で、
総苞片は1列であるが、
それらの基部にさらに短い苞のつくことが多い。
頭花(頭状花序)はふつう辺花を有するが、
それを欠くこともあり、単生するかまたは散房状に集まる。
花色は黄、橙、ときに赤、青、紫紅色がある。
花柱分枝の先端は切形で有毛である。
葯の下部の付属体は矢じり状である。花床に鱗片はない。
果実は円柱形の痩果で隆条があり、
冠毛は軟質の剛毛状で白色である。
シネラリアの園芸品種は、
花型の大小や草状などから次の系統に区別される。
① グランディフロラ系
大輪で頭花は径7~10㎝もあり、舌状花の幅も広い。
ドイツで最初に育成されたといわれているが、
その後各地で改良が加えられてきた。花色は鮮明で青、
ピンク、赤、白などのほか、蛇の目があり多彩である。
最近は品種改良されてさらに豪華さが増したことから
鉢花としての人気が高い。
② ポリアンサ系
草丈60~100㎝に伸びるので切り花用に用いられたが、
現在はほとんど作られていない。
③ ムルティフロラ系
小輪多花性で、頭花の径は2~3㎝で草丈はやや伸びる。
花色は青、ピンク、赤など多彩である。
④ ダルマ系
グランディフロラ系とムルティフロラ系の
交雑により育成されたといわれており、
頭花は径3~5㎝の中輪である。
日本で栽培されているもののほとんどがこの系統である。
草丈は20~30㎝の矮性で、頭花は頭状によくそろう。
鉢物として草姿を整えやすい。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]