シロタエギクは、地中海沿岸地方原産の常緑多年草である。
開花時には高さ60㎝以上になるが、
通常花のない茎葉のままで花壇の縁どりに用いている。
茎葉には白色の毛が密集する。葉は羽状に中~深裂し、
裂片は楕円形で鈍頭である。
頭花は約3㎝前後で、黄色または淡黄色で、
長く伸びた茎の頂部に散房状につき、
その直径は6~8㎝くらいになる。
頭花には舌状花および筒状花の両方がある。
なお、「シロタエギク」と名の付くキクには、
ヤグルマギク属の
Centaurea cineraria
(ケンタウレア・キネラリア)およびキク属の
Chrysanthemum
cinerariifolium cv. Silver Lace
(クリサンテムム・キネラリーフォリウム(園芸品種)
シルヴァー・レース)が
あるため混同しないこと。
本属の仲間は、
シネラリア 、
ノボロギク 、
マーガレット・アイビー などを掲載しており、
また、変わったところでは
グリーン・ネックレス も同じ仲間である。
サワギク属は、顕花植物の中でもっとも大きな属のひとつで、
世界各地に広く分布し、約2000種がある。
はなはだ変化に富み、一年草、多年草または低木でときに蔓性
または多肉質の茎葉をもつ乾生植物であるが、
東アフリカの高山
には高木状のものもある。
葉は互生し、ときに根出する。総苞は筒状花半球形で、
総苞片は1列であるが、それらの基部にさらに短い苞のつくことが多い。
頭花(頭状花序)はふつう辺花を有するが、
それを欠くこともあり、単生するかまたは散房状に集まる。
花色は黄、橙、ときに赤、青、紫紅色がある。
花柱分枝の先端は切形で有毛である。
葯の下部の付属体は矢じり状である。花床に鱗片はない。
果実は円柱形の痩果で隆条があり、冠毛は軟質の剛毛状で白色である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]