タイワンユリ(台湾百合)
ユ リ
リリウム( ユ リ )
Lilium formosanum
リリウム・フォルモサヌム
Taiwan lily , Formosa lily
台湾原産
多年草(球根)
タカザゴユリは、台湾原産の球根を有する多年草である。
台湾全土の平地から高山まで広く分布する。開けた草地などに生えるが、
種子繁殖力が旺盛で、日本の南部ではところどころで野生化している。
自家受粉で容易に結実して多数の種子がとれ、
秋播きで翌年の7~10月に開花する。
花はテッポウユリに似て、白色の筒状で横向きに咲くが、
テッポウユリより花筒が細長く、長さ15~20㎝ある。
ふつう花被片の外側が濃淡の紫褐色を帯びるが、
純白のものも選抜されている。花粉は黄茶色で、花に芳香がある。
葉は細く、線形から狭披針形で密生する。
日本へは1923年に渡来した。
三枚目(左下)は、広島県人さんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 庭ばかりの写真ですが、今日は大小、白い花を
持ってきました。サギソウがたくさん咲きました。
株分けをしなければ・・。それに庭のあちこちに、
かってに高砂百合が咲いていますし、今年初めて
種を蒔いた夕顔も夜を楽しませてくれています。』
ユリ属は、世界に96種あまりあるが、研究者により種数のとらえ方に差がある。
北アメリカに約25種、ヨーロッパに約12種、アジアに約59種あり、
日本にはそのうち約15種あるが、半数は日本特産であり、
しかも観賞価値の高いものの多いことで世界的にも有名である。
地下部に肉質の鱗片からなる無皮鱗茎を形成する。
ふつう、その上下から根を出すが、上根を欠くものもある。
下根はおもに収縮根であり、地上部の安定をはかるためのものであり、2ヵ年は生育する。
上根はおもに肥料の吸収を行うもので、地上茎の枯死とともに枯れる。
1鱗茎から1茎を出し、直立するか、または地下を多少ほふくしてから地上へ出る。
一般に、春に茎が伸びるときに花芽分化を行い、初夏から秋にかけて開花、結実する。
花は頂生で、単生するか、または総状花序、円錐花序、散形花序などにつく。
6個の花被片からなり、内外2輪に配する。雄しべは6個ある。
葯は丁字に着く。雌しべは1個で柱頭は3浅裂する。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]