マンネングサ属は、北半球の温帯から暖帯に広く分布し、
オーストラリアとポリネシアを除いて、北限はグリーンランド、
南はアフリカ中部におよび、約400種があるといわれている。
一般に岩礫地に生え、地理的な変異が大きい。
日本にも約17種と多数の亜種、変種が自生し、
地理的な変異の大きいキリンソウなどは産地名を付して
テカリダケキリンソウ、エゾキリンソウなどとよばれることがある。
画像(右上)は、 Junko
さんが、「こんばんは~」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 左の黄色の花は名前がわかりませんが今が盛りです。
右は
ユキノシタ 。
どなたかが貼っておられたように思いますが久し振りの傑作なので。。。』
ということで、コメントの左の黄色の花がこのマンネングサであった。
マンネングサ属は、多年草、一年草あるいは越年草で、
根茎はふつうないが、あっても近縁のイワベンケイ属のように鱗片葉はない。
葉は単葉で幅1.5㎝以上で無柄で全縁または不規則な鋸歯縁となり、
多くは互生するがときに輪生まれに対生するが、基部は互いに
合着することはない。
花は両性で長さ1㎝以下で頂生または側生の集散花序かまれに総状花序につき、
ふつう5数性であるが、まれに3,4,6数性となる。
花序には葉状の苞がある。花弁は萼片とともに離生するが、
ときに基部のみ合着する。
花色は濃黄色、白色、紅色、青色などがある。
雄しべは花弁の2倍数あり、内外に2輪に配し、
外輪のものは花弁と対生し、内輪のものは花弁と互生する。
葯は花糸に底着し、裂開する前の葯は濃紅紫色か濃黄色である。
雌しべは花弁と同数あり、ふつう基部から下半分にかけて合着する。
子房の背側基部に密腺があり、腹側の一部がふくれるものは心皮が斜上し、
果時に袋果を上から見ると星状に見える。
本属の仲間は、
キリンソウ 、
マルバマンネングサ 、
メキシコマンネングサ 、
モリムラマンネングサ
などを掲載している。
本属もまた判別が難しい属である。私の知識では、マンネングサ、
マルバマンネングサ、メキシコマンネングサ、
モリムラマンネングサの判別が適切でない可能性も十分にあり、
今後も引き続き明確な判別に近づけるようにしていきたい。