ユキノシタ
サクシフラガ(ユキノシタ)
Saxifraga stolonifera
サクシフラガ・ストロニフェラ
Strawberry geranium ,
Beefsteak geranium , Creeping-sailor ,
Mother-of-thousands ,
Strawberry begonia
本州、四国、九州、中国に分布
常緑多年草
ユキノシタは、本州、四国、九州、中国に分布し、
日陰地の湿った岩上などに生えるする。
庭の陰地などにもよく植栽されている。
紫色で糸状のほふく枝を多数出し、先端に新苗を生じて殖える。
茎や葉に赤褐色の粗い毛がある。根出葉は長柄をもち葉身は円腎形で、
心脚でわずかに浅裂し、裂片は三角形である。
葉の表面は暗緑色で、葉脈に沿って白斑が入り、
裏面は暗紫色を帯びる。
開花時期は、6月ごろである。花茎は高さ20~50㎝になり、
短い紅紫色の腺毛をつけ、多くの花をまばらな円錐状につける。
花は白色で左右相称で、萼片は卵状長楕円形で開花時に反曲する。
花弁は上側3花弁が卵形で短く、濃紫紅色の斑点と基部に黄点があり、
下側2花弁は披針形で長く長さ1~2㎝で、左右やや不同形である。
裂開直前の葯は紅色である。子房は上位で、
3花弁側の基部に濃黄色の花盤で囲まれている。
2本の花柱は直立して長さ約4㎜である。
同属の仲間は、
ジンジソウ 、
クモマグサ 、
セイヨウクモマグサ を掲載している。
四枚目(左)は、広島県人さんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 今日散歩していたら、ユキノシタを見つけパチリ。
遠目では、気付かなかった花もマクロ撮影すると
発見がありますね。』
五枚目(左)も、広島県人さんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 庭の芍薬とユキノシタをお持ちしました。』
六枚目(左)は、 Junko
さんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 左の黄色の花は名前がわかりませんが今が盛りです。
右はユキノシタ。どなたかが貼っておられたように
思いますが久し振りの傑作なので。。。』
ということで、「左の黄色い花」は
マンネングサ であった。
七枚目(左)も、 Junko
さんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 今日は6月一日。 爽やかなスタートです。
おもしろくもない画像ですが、
古いカメラで撮ってみました。』
八枚目(左)も、 Junko
さんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 先日 貴船を歩いてきました。
貴船川沿いに「マタタビ」と「ユキノシタ」が
今が盛りとばかりに沢山見られましたよ。
1枚目は
マタタビの花 、2枚目はマタタビの木
(わかり難いですが葉っぱが半分白くなっています)
3枚目はユキノシタです。』
ユキノシタ属は、約300種以上からなり、
非常に変異の多い植物として知られている。
多くは多年草であるが、一、二年草も少数ある。
ほとんどが北半球(とりわけヨーロッパやヒマラヤを含む中央アジア高地)
の温帯から周極付近にかけての山地や岩場に分布し、
一部が南アメリカのアンデスにおよぶ。
日本には、ユキノシタやダイモンジソウなど数種が分布する。
ごく小形の植物で多くはロゼットを形成し、
クッション状あるいはコケ状に群生することが多い。
また、周極地域の雪線付近や気象の変化をまともに受ける
高山の岩場に生えるものがあるように、
きびしい気象条件によく耐えて
生育するものが多い。
葉は単葉であるが、しばしば深裂し、ときに3出葉となり、
互生または根出しまれに対生する。
葉に腺があっても、腺毛や腺点となり、近縁の
Bergenia (ベルゲニア属)
のように小穴状の腺点にはならない。
花はふつう5数性であるが変化もあり、放射相称または左右相称である。
少数~多数の花が集散花序につき、総状、
円錐状などを呈するが、ごくまれに葉腋に単生する。
花色は白色が多く、しばしば紅紫色の斑点を有し、
ときに黄、桃、赤色などがある。
萼片は離生、または基部が子房に合生して萼筒を形成する。
花弁は同形または不同形である。
雄しべは10個で内外2輪に配する。花糸は線形で、
しばしば上部が膨大する。葯は2室である。
子房は2心皮からなり、上位または中位で2室である。
心皮は花柱を除いて合生するか、基部のみ合生する。
種子は多数である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]