モチノキは、関東・東海・北陸沿岸部以西、
朝鮮半島南端部に分布する常緑小高木である。
葉は全縁の楕円形で、長さ約10㎝である。
花は黄緑色で、前年の枝の葉腋に出る短枝につき、
4月に開花する。
雄花序は2~15花からなり、雌花序は1~3花からなる。
果実は径1㎝で紅熟して美しい。
樹皮から「とりもち」を採ったのでこの和名がついた。
黄色い果実をつけるものがあり、キミノモチとよばれている。
モチノキ属の樹木は、広く世界に分布し、
主に北半球に多く約400種からなる。
日本には二十数種が自生している。
高木または低木で、ほとんどが常緑性である。
葉は互生し厚く一般に光沢がある。
花は車形で葉腋に単生するか集散状につき、
小さく淡色で目立たない。萼片、花弁は同数でふつう4個ある。
雄花は花弁と同数かそれ以上の雄しべをもつ。
雌花は1個の雌しべと不稔(まれに稔性)の雄ずいをもつ。
子房は4(~8)室である。雌雄異株であることが多いが、
ときに雑居性を示す傾向がある。
果実は球形の石果状で、4~8個の核を含み、
熟して赤、黄、黒色になる。核には1種子がある。
葉や果実の美しいものが多い。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
本属の仲間は、
アオハダ 、
イヌツゲ 、
マメツゲ 、
クロガネモチ 、
セイヨウヒイラギ
など、なじみの樹木を掲載している。