ウケザキオオヤマレンゲは、中国原産のものであるが起源が確かでなく、
ホオノキとオオヤマレンゲの雑種と推定されている。
1889年のパリ万国博覧会に初めて日本から出品されたので、
日本原産と勘違いして人が多くいるようである。
花は白色で丸みをもった杯状で上向きに咲き、
径12~15㎝と非常に大きく見栄えがする。芳香もある。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
私は、この花を見た時、一種の感動をおぼえた。
これだけ大きな花が凛として上向きに咲いているさまはとっても立派であった。
この蕾の大きさにも圧倒される。
この花は、上向きに咲きますが、同属にやや下向きに咲く、
オオヤマレンゲ がある。
三枚目(左)の中心の緑色の部分が雌花が集まったもので、
雌ずい群といい、その周りの橙色の部分が雄花である。
同属の仲間は、オオヤマレンゲの他に、
コブシ 、
シデコブシ 、
シモクレン 、
ハクモクレン 、
タイサンボク 、
ホオノキ
など、とても美しく
見ごたえがあり、私の大好きな樹木を掲載している。
モクレン属は約90種からなり、太平洋をはさんでアジア大陸と
アメリカ大陸に隔離分布し、アジア大陸に多い。
アジアでは、ヒマラヤ、東南アジア、マレーシア、東アジアに、
アメリカでは北アメリカ東・東南部、中央アメリカ、
南アメリカ北部に分布し、ほとんどの種が山地生である。
また全種数のうち大半は熱帯・亜熱帯産で、
残る温帯性のものが広く栽培されているが、高木性のものが多いので、
どちらかというと広い庭や公園向きである。
常緑性または落葉性で、高木あるいは低木である。
葉は単葉で薄質または厚質で、全縁で有柄で互生するが、
ときに枝端に集まって輪生状を呈する。
早落性の托葉は膜質で幼葉を包み込み、
あるいは厚く長毛をともなって冬芽や蕾を包むので、
小枝や花柄の周囲を取り巻く脱落痕が見られる。
花は大形で両性で1個が頂生し、芳香のあるものが多く、
葉に先立って開花するものと、
葉と同時および葉の開花後に開花する
ものとがある。
萼弁は3個で、花弁は6~12枚(まれに多数)で、
花色は白、ピンク、紫、黄色などである。
しばしば萼片は花弁状を呈し、花弁と区別しにくいことがあるが、
花弁が花軸にらせん配列するのに対して敷石状に基部を接して
輪生するので、両者の違いが明らかである。
雄しべはへら形で、葯のつく位置が花軸側のものと、
花軸に対して横向きのものとがある。
雌しべは2胚珠を含む1心皮からなり、
心皮縁の一端が嘴(くちばし)状にのびて側面に柱頭をもつ。
ときに短い雌ずい柄をもつことがある。雄しべ雌しべとも多数あり、
いずれも長い花軸にらせん状に配列する。
果実は革質または木質の袋果で、楕円体~紡錘体の集合果を形成する。
しばしば集合果はねじれる。
袋果は背面で裂開し、赤色肉質の外種皮と黒色硬質の内種皮をもつ種子が、
白い糸状組織でぶら下がる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]