ホオガシワ(朴柏)
モクレン
マグノリア(モクレン)
Magnolia hypoleuca
マグノリア・ヒポレウカ
Japanese white-bark magnolia
日本全土、中国に分布
落葉高木
二枚目(左)は、おばごりさんが、『 ホウの木の葉は奇麗ですよ。』 とのコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
ホオノキは、日本全土から中国にかけて広く分布する大形の
落葉高木である。日本では北日本に多く自生し、しばしばほか
の樹木からぬきんでて成長するものが多い。
幹、枝ともに太く分枝が少なく枝ぶりは粗い。芽をおおう鱗片
は無毛である。葉は倒卵形で長さ20~40㎝で幅13~25㎝になり、
枝端に集まって輪生状を呈する。葉の裏面は白色で毛が密生する。
花は白色で上向きに咲き、径約15㎝で芳香があり、丸みを
もった杯形をしている。
萼片は淡緑色で紅色を帯びる。花弁は6~9枚あり、倒卵形で
長さ6~7㎝でやや厚肉質である。
幹、枝の材質は軟質で細工がしやすく、各種木工品の材料に
利用される。また、樹皮は漢方薬として利用されることもある。
本属の仲間は、
シモクレン 、
ハクモクレン 、
オオヤマレンゲ 、
ウケザキオオヤマレンゲ 、
タイサンボク 、
コブシ 、
シデコブシ など、とても美しく見ごたえのある花木を多く掲載している。
モクレン属は約90種からなり、太平洋をはさんでアジア大陸と
アメリカ大陸に隔離分布し、アジア大陸に多い。
アジアでは、ヒマラヤ、東南アジア、マレーシア、東アジアに、
アメリカでは北アメリカ東・東南部、中央アメリカ、南アメリカ北部に
分布し、ほとんどの種が山地生である。
また全種数のうち大半は熱帯・亜熱帯産で、
残る温帯性のものが広く栽培されているが、
高木性のものが多いので、どちらかというと
広い庭や公園向きである。
常緑性または落葉性で、高木あるいは低木である。
葉は単葉で薄質または厚質で、全縁で有柄で互生するが、
ときに枝端に集まって輪生状を呈する。
早落性の托葉は膜質で幼葉を包み込み、
あるいは厚く長毛をともなって冬芽や蕾を包むので、
小枝や花柄の周囲を取り巻く脱落痕が見られる。
花は大形で両性で1個が頂生し、芳香のあるものが多く、
葉に先立って開花するものと、
葉と同時および葉の開花後に開花するものとがある。
萼弁は3個で、花弁は6~12枚(まれに多数)で、
花色は白、ピンク、紫、黄色などである。
しばしば萼片は花弁状を呈し、花弁と区別しにくいことがあるが、
花弁が花軸にらせん配列するのに対して敷石状に基部を接して
輪生するので、両者の違いが明らかである。
雄しべはへら形で、葯のつく位置が花軸側のものと、
花軸に対して横向きのものとがある。
雌しべは2胚珠を含む1心皮からなり、心皮縁の一端が嘴(くちばし)
状にのびて側面に柱頭をもつ。
ときに短い雌ずい柄をもつことがある。雄しべ雌しべとも多数あり、
いずれも長い花軸にらせん状に配列する。
果実は革質または木質の袋果で、楕円体~紡錘体の集合果を形成する。
しばしば集合果はねじれる。
袋果は背面で裂開し、赤色肉質の外種皮と黒色硬質の内種皮をもつ種子が、
白い糸状組織でぶら下がる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]