ナデシコ
ディアンツス(ナデシコ)
Dianthus caryophyllus ×
ディアンツス・カリオフィルス(交雑)
Carnation , Clove pink , Divine flower
交雑種(原種は地中海沿岸に自生)
半耐寒性多年草
カーネーション( Carnation )
の名は原種の花が肉色をしていて、それを意味するラテン語
Carnatio に由来するという説と、
シェークスピア時代のイギリスで
Caronation flower (花飾りの花)から
Carnation に変わったととする説がある。
現在のカーネーションは交雑種であり、その基礎になっているのは、
原産地は不明であるが地中海沿岸で長く栽培され、
自生化してきたD. caryophyllus である。
それにセキチク[D. chinensis ]
その他が交雑されて今日のカーネーションができた。
カーネーション(基本種)が日本に渡来したのは17世紀の中ごろで、
日本における本格的なカーネーションの栽培は20世紀になってからで、
第1次世界大戦後の経済発展とともに栽培が増加して、
その面積は1933年には5.9haに達したが、第2次大戦で壊滅状態になった。
戦後は、1950年に入って生産が復興し始め、1960年代に急増した。
現在では、生産額で全切り花の12.1%(1981)を占め、キク(43.6%)につぎ、
バラ(9.3%)とともにもっとも重要な花卉(かき:花の咲く草)のひとつになっている。
サントリーはオーストラリアのフロリジン社(2010年活動休止)との共同開発により、
世界初の青いカーネーション'ムーンダスト'を開発した。
青いバラ( アプローズ )
の開発過程で生まれたこの花は、ペチュニアなどの青い花から青色色素を作る遺伝子を採取し、
カーネーションの遺伝子に組み込むことによって生まれました。
世界で初めてバイオテクノロジーを用いた開発に成功した、
貴重な青いカーネーションは1997年から'ムーンダスト'ブランドとして発売されている。
さらに、サントリーは、'ムーンダスト'発売後も、遺伝子組み換え技術を使って、
青色の色巾を広げ るべく研究・開発を行い、
青色色素の発現量をさらに多くした深い青紫色のタイプの開発に成功し、
'ムーンダスト・ディープブルー'として発売している。
四枚目(左上)は、2004年の浜名湖花博覧会[静岡県浜松市]で、
展示されていたカーネーション「ムーンダスト・ディープブルー」である。
現在のカーネーションのほとんどが重弁花である。 カーネーションの花弁数の増加は、雄しべの花弁化によるものであるが、 ふつうは花弁原基が数多く形成される器官重複によるものであり、 そのほかに花の中に2次的な花ができる貫生(突抜き)による場合もある。
カーネーションの基本種は一季咲きであったが、 現在ふつうに栽培されているのは四季咲きである。この四季咲きのカーネーションは、 19世紀の中ごろにフランスの育種家ダルメ氏によって初めて作り出された。 さらに1846年までに各種の色の園芸品種が育成され、四季咲き性が固定した。 ダルメ氏の仕事は同じリヨンに住む2人の栽培家によって引き継がれたが、 アレガティエ氏によって茎の剛直な園芸品種が作出され、 これが今日のカーネーションのもととなった。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]
二枚目(左最上段)は、 hiro&shii
さんが、次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『いつ雪が降り出すか・・と心配しているこの時期に・・
庭の花壇のカーネーションが花をつけました。
とっても愛おしいけれど・・このままでいいのかな・・・
と心配になってしまいます。』
ナデシコ属については、
ダイアンサス を参照のこと。
本属の仲間は、
カワラナデシコ 、
ビジョナデシコ 、
イセナデシコ 、
ダイアンサス
などを掲載している。