カライモ(唐藷)、カンショ(甘藷)、
リュウキュウイモ(琉球藷)、バンショ(蕃藷)
ヒルガオ
イポメア(サツマイモ)
Ipomoea batatas
イポメア・バタタス
Sweet potato , Yam , Sweet potato vine
中央アメリカ原産
蔓性多年草
サツマイモは、サツマイモ属の1種で、
地下の塊根を食用とする。サツマイモは、
中央アメリカ原産の蔓性多年草である。
長い蔓性の茎が地面をほふくする。
葉の形は栽培品種によって異なり、
心臓形のものから深く切れ込んで
掌状形をなすものまである。
茎の節から地中に不定根をおろし、
それが肥大していも(塊根)となる。
いもの形、大きさ、皮色、肉色、
肉質なども栽培品種によりさまざまである。
皮色は白色、黄褐色、紫紅色などがあり、
肉色も白黄から橙、濃紫色のものまである。
形は紡錘形、円筒形、球形のものがあるが、
形、色は栽培条件によって多少変化する。
花は漏斗形で径3~4㎝程度で淡紅色をしており、
アサガオの花によく似ている。
二枚目(左)は、観賞用のサツマイモの花であり、
一枚目の花よりどことなく優雅である。
三枚目(左)は、広島県人さんが、「秋空」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 すっかり秋らしくなりましたので、田舎の秋をお届けに
きましたよ。味覚の秋・・・・食欲の秋・・・
ダイエット中には酷な季節です。』
本属の仲間は、
ヘンリー・ブルー 、
モミジヒルガオ を掲載している。
また、ヒルガオ科でイポメア(サツマイモ属)に近縁は、
アサガオ属、ヒルガオ属、セイヨウヒルガオ属があり、その代表的な植物は、
アサガオ 、
ヒルガオ 、
コンボルブルス・クネオルム である。
四枚目(左)は、野の調べさんが、「さつまいも畑」のタイトルで、
次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 春に植えたサツマイモの苗、こんなに大きくなり
ました。日曜日に追肥をやり、後は11月に収穫を
待つのみです。』
栽培サツマイモの祖先種はメキシコの中央部から
グアテマラにかけて自生していたものであり、
紀元前3000年ごろにはメキシコ地域で栽培されていた。
旧大陸への伝播は、コロンブスが1492年に
新大陸を発見した時のみやげとして、
サツマイモをスペインのイザベル女王に献上したのが、
ヨーロッパにサツマイモが知られた最初である。
その後、アジアへの諸地域には、
1500年ごろスペイン旅行者によって導入された。
サツマイモの日本への導入は、1600年代の初期に
沖縄および南九州へ中国及び南方諸島から導入された。
すなわち、沖縄の儀間親雲上(ぎまばひきん)氏が1606年
(慶長11)に中国福建省から持ち帰り、さらに種子島を経て、
1705年(宝永2)に鹿児島県に導入された。また、
別に南方諸島のルソン島から鹿児島に1600年ごろに入っている。
日本での栽培は鹿児島、長崎両県で最初に普及した。
1732年(享保17)の凶荒年にはサツマイモが
多くの人々を救ったことが記録されている。
関東への普及は青木昆陽氏の業績が知られている。
青木昆陽氏は長崎でサツマイモを知り、1735年(享保20)
に栽培法を記した書物を出版したり、
さらに種いもを取り寄せ、千葉県で試作したが、
それをきっかけに関東各地に普及した。
サツマイモ属は、ヒルガオ科の最大属で、
熱帯から亜熱帯に400種以上がある。
多くはつる性、ほふく性の草本で、
まれに低木のものもある。葉は互生し、
全縁で切れ込むか分裂する。
花は葉腋に単生するか複数が集まってつく。
花冠は漏斗状か鐘状で、先は5裂し、5個の帯状模様がある。
雄しべは5個である。
雄しべと花柱は花冠から突出すこともある。
花柱は2裂することがある。
子房は上位で2または4室で4個の胚乳を含む。果実は蒴果である。
本属の分類については多くの見解がある。
その一つとしてエングラー氏とプラントル氏の書物では、
子房の室数についてのショワジ氏の見解そのほかを基にして、
アサガオ属、ヨルガオ属、ルコウソウ属を
イポメアとは別に独立した属として取り扱っている。
これに対して、オーストストローム氏らは、
これらの属をイポメア内の亜属や節とみなして分類している。
現在、イポメアは管状、鐘状、漏斗状あるいは高盆状の花をもち、
花粉の外層が長刺型で、開裂性の蒴果をもつものとして、
アサガオなどを含めてまとめられていることが多い。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) 、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]
ここでは、私の図鑑に基づき、
形態的特質および園芸的は特徴を考慮して、
アサガオ属、ヨルガオ属、ルコウソウ属を独立させた。