タイワンアサガオ(台湾朝顔)
ヒルガオ
イポメア(サツマイモ)
Ipomoea cairica
イポメア・カイリカ
Cairo morning glory
北アフリカ原産、熱帯アジア、アフリカに分布
蔓性多年草
モミジヒルガオは、熱帯アジア、
アフリカに広く分布しており、
北アフリカが原産と考えられている。
塊根をもつ無毛の蔓性多年草である。
葉は5~7片で基部まで深く切れ込み、
掌状を呈する。葉の長さ幅とも3~10㎝で、
各裂片は披針形、卵形、楕円形で全縁であるが、
下側の2裂片はさらに浅く切れ込むことがある。
葉腋より花柄を出し、1~数花の集散花序をつける。
花は淡紅色で、花筒内部は濃紅色である。
花の長さは7㎝くらいである。
蒴果は2室4種子性であるが、稔性はきわめて低い。
約5㎜の長さの種子の縁に絹糸状長毛がつく。
日本では沖縄地方で露地栽培されており、
周年開花性である。台湾でも栽培され、
また逸出して野生化しており、
タイワンアサガオともよばれている。
つるがよく伸び、性質頑健なため、
広い地域に帰化している。
モミジヒルガオの花色は、淡紅色が基本であり、
画像の花は青紫色であり、園芸品種の可能性が高いが、
特定するまでには至っておらず、
葉の形からモミジヒルガオで掲載した。
本属の仲間は、
サツマイモ 、
ヘンリー・ブルー を掲載している。
また、ヒルガオ科でイポメア(サツマイモ属)に近縁な属は、
アサガオ属、ヒルガオ属、セイヨウヒルガオ属があり、
その代表的な植物は、
アサガオ 、
ヒルガオ 、
コンボルブルス・クネオルム である。
サツマイモ属は、ヒルガオ科の最大属で、
熱帯から亜熱帯に400種以上がある。
多くはつる性、ほふく性の草本で、まれに低木のものもある。
葉は互生し、全縁で切れ込むか分裂する。
花は葉腋に単生するか複数が集まってつく。
花冠は漏斗状か鐘状で、先は5裂し、5個の帯状模様がある。
雄しべは5個である。雄しべと花柱は花冠から突出すこともある。
花柱は2裂することがある。
子房は上位で2または4室で4個の胚乳を含む。
果実は蒴果である。
本属の分類については多くの見解がある。
その一つとしてエングラー氏とプラントル氏の書物では、
子房の室数についてのショワジ氏の見解そのほかを基にして、
アサガオ属、ヨルガオ属、ルコウソウ属をイポメアとは別に
独立した属として取り扱っている。
これに対して、オーストストローム氏らは、
これらの属をイポメア内の亜属や節とみなして分類している。
現在、イポメアは管状、鐘状、漏斗状あるいは高盆状の花をもち、
花粉の外層が長刺型で、開裂性の蒴果をもつものとして、
アサガオなどを含めてまとめられていることが多い。
ここでは、私の図鑑に基づき、形態的特質および園芸的は特徴を考慮して、
アサガオ属、ヨルガオ属、ルコウソウ属を独立させた。