アヤメ
イリス(アヤメ)
Iris × germanica cvs.
イリス・ゲルマニカ(交雑種)園芸品種群
German irises
交雑種の園芸品種群
多年草
ジャーマン・アイリスは、基本的な形態は I. germanica (I.ゲルマニカ [和名:ドイツアヤメ]) に似るが、 高さ70㎝以上の高性の7つの野生種や複雑な交雑でできた園芸品種群をいう。
今日、ジャーマン・アイリスといわれるものは、
花が径20㎝くらいで1花茎に8個ほど咲き、
白、黄、オレンジ、ピンク、赤、青、紫、
茶、黒などと花色が豊富になっている。
花形は、花被片が広くなり波状や先端が
レース状を呈し非常に美しく、改良が続けられている。
開花時期は5月である。
ジャーマン・アイリスは、最初
I. pallida (I.パリダ) と
I. variegata
(I.ウァリエガタ) の2種の交雑種が基礎となり、
これに地中海沿岸に産する
I. cypriana (I.キプリアナ)、
インド産の I. kashmiriana
(I.カシミリアナ) などが交雑され、
現在のジャーマン・アイリスの祖先となっている。
ジャーマン・アイリスの育成は、
1800年代の初期にドイツやフランスで行われ、
その後フランス、イギリス、アメリカなどの園芸家により、
いくつかの園芸品種が作り出され、
現在のジャーマンアイリスのもとが築かれた。
その後改良の舞台はアメリカに移り、
現在はこの国がリードしている。
ジャーマン・アイリスには、膨大な園芸品種があり、
毎年350品種くらいが発表されている。
その中には有名な園芸品種が多くあるが、
ほとんどアメリカで作り出されたものである。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
ジャーマン・アイリスを、
I. germanica
(I.ゲルマニカ [和名:ドイツアヤメ])
の別名とする分類も見受けられるが、
ここでは私の図鑑に基づき、
主にドイツで作り出された園芸品種群を指す分類とした。
本属の仲間は、
アヤメ 、
エヒメアヤメ 、
カキツバタ 、
カンザキアヤメ 、
キショウブ 、
ハナカツミ 、
ハナショウブ 、
ダッチ・アイリス 、
シャガ
などを掲載している。