NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名ハナショウブ(花菖蒲)
園芸(流通)名
別名
科アヤメ
属(和名属)イリス(アヤメ)
学名Iris ensata
ラテン語読みイリス・エンサタ
英名Japanese iris , Sword-leaved iris
原産・分布地園芸種
園芸上分類耐寒性多年草


 二・三枚目(左・左下)は、野の調べさんが、「ハナショウブ」のタイトルで、 次のコメントをつけて、私に送ってくれたものである。
『 久しぶりに遠出してハナショウブをみてきました。
 ハナショウブの美しい色彩が目に鮮やかでした。一つの
 花の寿命は3日で、花が終わると草だけになるそうです。
 夏から秋にかけて、地面の下に養分を貯えていき、冬が
 近づき気温が下がると地上部分は枯れてしまいますが、
 地面の下で地下茎の状態で冬を越すそうです。』

 ハナショウブは、アヤメ属の1種で、 日本に自生するノハナショウブから改良された園芸種であり、 古くから観賞用に栽培されている。 観賞用に水辺あるいは鉢植えで栽培され、切り花にもされる。
 ノハナショウブと比べると色彩が変化に富み、一般に花被が大きく発達する。 花菖蒲の園芸化が始まったのは江戸時代中期といわれ、 育成地ごとに次のような独特の系統(園芸品種群)が生まれた。
【江戸系】
 地畔や水田などに植え、群生美を楽しむために改良されてきたもので、 他の系統に比べ性質も強く、一般に高性である。
 花形は三英咲き(外花被片のみ大きくなり、内花被片はそれほど発達しないもの)、 六英咲き(内花被片も大きく発達したもの)のほかに変化咲き(玉咲き、爪咲きなど) もあり、色彩、花形ともに変化に富んでいる。 切り花として出回っているものも、この系統のものが多い。

【肥後系】
 元来、鉢植えで咲かせたものを座敷に置き、金屏風を背に観賞し、 その優劣を競ったといわれ、群生美より個々の草姿、 花容が重視されて改良されてきた。したがって、 江戸系に比べると丈はやや低い。花形は六英咲きが主で、 6個の花被片が豊かに重なり合ってほどよく垂れたものが多い。 本来、地植えには向かなかったが、戦後改良が進み、 露地に植えてよく開花する丈夫な園芸品種も作り出された。

【伊勢系】
 草丈は低く、花茎は葉とほぼ同じ高さまでにしかならない。 三英咲きが主で、外花被片が縮緬じわになって深く垂れるものが多い。 肥後系同様、本来は鉢植え栽培を基本として改良されてきた園芸品種群である。

 以上の伝統的3系統のほかに、「長井古種」 とよばれる一群が知られており、山形県長井市に保存されている。 豊かな色彩をもちながら、ノハナショウブの花容を残すもので、 花形の派手さはないが、清楚な趣がある。

 また、ハナショウブの愛好は海外にも及び、 アメリカで改良されているものは、 異なった気候風土と好みの違いを反映したものになり、 日本のものにはない色彩やより丈夫なものが作り出されている。
 近年、ハナショウブ園芸の方向は、従来の伝統的3系統といった枠を超えて、 より色彩の豊かな、より大型の花の作出に重点が置かれている。

[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
     花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]

 本属の仲間は、  アヤメ 、  エヒメアヤメ 、  カキツバタ 、
 カンザキアヤメ 、  キショウブ 、  ハナカツミ 、
 ダッチ・アイリス 、  ジャーマン・アイリス 、  シャガ
 などを掲載している。

  1枚目画像撮影日(場所):2008.06.06(鶴舞公園[名古屋市昭和区])
2・3枚目画像投稿日(投稿者):2009.05.31(野の調べさん)
4~6枚目画像撮影日(場所):2008.06.06(鶴舞公園[名古屋市昭和区])

2015.08.01 First making day [6h/61ha/239600]
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