ソラヌム属は、世界の熱帯から温帯にかけて広く分布し、
1700種ほどが知られ、とくに南アメリカに多い。
草本または低木、ときに小高木となり、
茎はふつう直立するが、蔓状になることもある。
ときに刺があり、しばしば星状毛が生える。
葉は互生し、多くは単葉で全縁または鋸歯縁で、
ときに羽状に深裂し、または複葉となる。
花は単生、束生、あるいは集散花序、散房状花序をなし、
葉腋(まれに茎頂)、茎の途中、または葉と対生するようにつく。
萼はふつう広鐘形で4~10裂し、多くは5裂する。
花冠は車形または鐘形で、花筒は短く先は5裂し、
裂片は蕾のときは扇だたみ状にたたまる。
雄しべはふつう5個で、花冠裂片と互生して花筒につき、
花糸は太くて短い。
葯は2室で花柱を取り巻いて互いに接し、ふつう孔裂開する。
子房は2室でまれに3~4室になり、花柱は糸状である。
果実は液果で球形、楕円形、
ときに長楕円形で扁平でゆがんだ円形の種子を多数含む。
アルカロイドを含むために有毒植物が多いが、
食用となるものもあり、ジャガイモやナス、
ペピーノなどが重要である。
花や果実が美しい観賞植物も多い。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )、
花の名前( 植村猶行監修:NHK出版 )]
本属には、種間交雑による育種がはかられ、
多くの園芸品種が誕生している。
園芸品種には、葉を観賞するもの(葉物)、
花を観賞するもの(花物)、果実を観賞するもの(実物)がある。
画像のものもおそらく園芸品種であると思われるが定かでない。
本属の仲間は、
イヌホウズキ 、
ジャガイモ 、
ナス 、
タマゴナス 、
ツルハナナス 、
フォックスフェース 、
フユザンゴ 、
ルリヤナギ 、
ワルナスビ
など、多くの品種を掲載している。