タ デ
ポリゴヌム( タ デ )
Polygonum aubertii
ポリゴヌム・オーベールティー
Silver lace vine , China fleece vine
中国西部、チベットに分布
落葉蔓性木本
ナツユキカズラは、中国西部、チベットに分布する
落葉蔓性木本で、蔓の長さは7m近くになる。
葉は長さ5㎝で、先のとがった心臓形をしており葉質は薄い。
葉色は淡緑色である。
花は小形で、蔓の先端部から多数分枝する枝の先につき、
長く直立する穂状花序を形づくる。
花弁は5枚で白色で、開花時に遠くから見ると
雪のように見えることから夏雪葛の名がある。
生育は非常に旺盛で、毎年花を咲かせ、根元近くの茎は太く木質化する。
タデ属は、世界に約300種が知られ、広く分布するが、北半球に多い。
多くは草本であるが、しばしばつる性のものや、まれに半低木のものもある。
葉は互生し、托葉は膜質鞘状となって茎を包む。
花は穂状または円錐花序につくか、総状または束生して頭状となることもあり、
ふつう小花柄には関節がある。
花被片は4~5個が1輪に並び、白または紅色に色づくことが多く、
基部でわずかに合生して、すべてが同じ大きさであるか、
ときにはその3裂片の背面が翼状にのびて果時に大きくなることがある。
雄しべは5~8個である。子房は上位で、1室で1個の倒生胚珠がる。
花柱は頭状のことが多いが、まれに細裂するものもある。
果実は小さく、3稜形またはレンズ状で種子のように見える堅果で、
ふつう光沢があり、裂開せず熟しても花被に包まれている。
クロンキスト体系では、タデ属は、イタドリ属、ミズヒキ属、
ミチヤナギ属、ツルドクダミ属、イブキトラノオ属、オンタデ属、
サナエタデ属、
オオケタデ属、ソバカズラ属に細分されることがあるが、
ここでは私の図鑑に基づき、すべてタデ属一本にした。
本属の仲間は、
アイ 、
イヌタデ 、
イシミカワ 、
シロバナサクラタデ 、
ヒメツルソバ 、
ミゾソバ 、
ミズヒキ 、
ポリゴヌム・ファイアー・テイル などを掲載している。
【追記】
ナツユキカズラの学名の異名は、
Fallopia aubertii(ファロピア・アウベルティー)であり、
その場合はファロピア属(和名属:ソバカズラ属)に分類されている。
タデ属は、APG では、
細分化されているようであるが、クロンキスト体系での前述した9分類と、
APG 体系での分類が確定できないため、
今後の課題として現状のままたした。