アルメニアカ種は、世界各地で果樹として栽培されている栽培品種の原種で、狭義でアンズといえば本種をさすが、
一般的には、本種を含めた栽培品種の総称である。
中国の山東、山西、河北省の山岳地帯および中国東北地方の南部を原産地とする落葉小高木で、高さ5~10mになる。
樹皮は赤みがあり、若枝は褐紫色で無毛で、互生する葉は広卵形から卵円形で、先は鋭くとがり基部は円く、腺点がある。
縁には細かい鋸歯があり、葉脈の基部に毛があるほかは無毛である。
葉柄は梅の葉柄より長く、ときに腺毛があり無毛である。
頂芽は発達せず、腋芽は1個で、芽の中の葉は片巻で、花は3~4月に前年の枝につき、葉が出る前に咲く。
花は淡紅色で花柄はなく、多くは1個でときに2個が並んで咲く。
萼片は5個は反曲する。花弁は5枚あり平開する。雄しべは多数である。
果実は石果で有毛で、表面に溝があり、白粉をふく。熟すると淡緑黄色または橙黄色となる。
核は円形で扁平で表面に網目状の模様があり、栽培品種によってその粗さが異なる。ほとんどは離核で果肉と核は離れやすいが、
粘核または中間形質の半離核のものもある。
[ 引用 : 園芸植物大事典 (塚本洋太郎総監修:小学館発行)、
花の名前(植村猶行監修:NHK出版)]
本属の仲間は、非常にたくさんあり、
アーモンド 、
サクラ 、
サクラの品種および園芸品種 、
ウ メ 、
ウメの園芸(栽培)品種 、
シダレウメ 、
ニワウメ 、
モ モ 、
ハナモモ 、
ハナモモ・ゲンペイシダレ 、
ハナモモ・テルテシロ 、
ハナモモ・テルテベニ
などを掲載している。