アジサイ
ヒドランゲア(アジサイ)
Hydrangea quercifolia
ヒドランゲア・クエルキフォリア
Oakleaf hydrangea
北アメリカ東南部に自生
落葉低木
カシワバアジサイは、和名漢字のごとく葉が柏の葉に似ているところからついた名である。
本種は高さ1~2mで葉は卵形で長さ8~25㎝あって、通常浅く5裂している。
花序は普通のアジサイと違い、多少とも円錐状で長さ15~25㎝である。
装飾花は白色で、4個の円形の萼片からなる。
近年、日本に移入され盛んに栽培されるようになった。
また、装飾花が八重咲きの園芸品種も導入されている。
本属の仲間は、
アジサイ 、
ガクアジサイ 、
コアジサイ 、
ツルアジサイ 、
ヤクシマアジサイ 、
コガクウツギ 、
ノリウツギ 、
ヤマアジサイ
などを掲載している。
アジサイ属は、世界に四十数種あり、東アジア、
北アメリカ東南部~南アメリカ中部にいたる広い地域に分布している。
本属の植物は低木またはつる性で、
有柄で托葉のない葉を対生(まれに3輪生)する。
花序は複集散状または密錘状で卵形または披針形の苞葉がある。
花は放射相称で、両性花のほかに捻性の低い装飾花を有する種が多い。
装飾花の花弁様の部分は萼片が変化したものである。
両性花の萼は子房と癒着した萼筒と萼裂片に分かれる。
花弁は小さく萼筒の上縁につき、一般に早落性の傾向がある。
子房は下位または中位で熟して蒴果となり
離生した花柱間で心皮の縫合線に沿って裂ける。
種子は小さく長さ1㎜前後である。
四枚目(左)は、装飾花の萼片が仄かに紅づいており、
園芸品種と思われるが定かでない。
【追記】
アジサイ属は、新エングラー体系ではユキノシタ科(バラ目)
に入れられていたが、クロンキスト体系では、単独のアジサイ科
(バラ目)
としてユキノシタ科から分離された。
最近の APG の見解では、
ユキノシタ科とは縁遠いことが明らかになり、
ユキノシタ科が入っているバラ目からミズキ目に変更された。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]