ツツジ
ロドデンドロン(ツツジ)
Rhododendron
cvs. Kurume Azalea hybridus
ロドデンドロン
(園芸品種群)クルメ・アザレア・ヒブリドス
( Unknown )
園芸品種
低木
クルメツツジは、キリシマ [ R.obtusum ]
とサタツツジ [ R.sataense ] をもとに、
江戸時代末期に久留米藩主坂本元蔵によって品種改良が始められた園芸品種群である。
坂本は九州各地から採集したツツジの種子を庭苔の上に播いて発芽させ、
クルメツツジとよばれる多数の園芸品種群をつくりだした。
坂本元蔵以後も、久留米地方の人々の手によって品種改良が受け継がれ、
今日までに約700の園芸品種が命名されたが現存するのは約300種である。
クルメツツジはサタツツジの性質を受け継いでいて小輪多花性で、
花期には樹冠全体が花でおおわれるようになる。
花色は紫紅・桃・白・淡紅・紅・淡紫と非常に変異の幅がある。
また、萼の花弁化した二重咲きの花形をもつ園芸品種の多いのもひとつの特徴である。
開花時期は、九州では4月20日前後、関東では4月下旬~5月上旬にかけて、
ちょうどゴールデンウィークに満開になるので行楽地の植栽には欠かせない花木となっている。
ツツジ属は、常緑、半常緑、落葉性の低木または高木で、
約800種からなる。おもに北半球全域に分布し、一部が南半球にある。
北半球でも自生の中心は中国南西部からヒマラヤにかけてであるが、
日本、東南アジア、北アメリカにも多い。
葉は単生で短柄をもって互生し、全縁のものが多い。
花はふつう頂生し、散形状に集まって咲くが、ときに単生する。
萼は5裂するか5裂片からなり、小さいものが多い。
花冠は漏斗状、鐘状、筒状の合弁で、先端はふつう5裂するが、
7裂するものもあり、左右相称になる傾向が見られる。
雄しべは基本的に5または10個であるが、その数には変異が見られる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
ツツジ 、
アケボノツツジ 、
エゾムラサキツツジ 、
ミツバツツジ 、
ハヤトミツバツツジ 、
サツキ 、
ミヤマキリシマ 、
シャクナゲ 、
キバナシャクナゲ 、
セイヨウシャクナゲ 、
アザレア
など、多くの美しい花木を掲載している。