ツツジ属は、常緑、半常緑、落葉性の低木または高木で、
約800種からなる。おもに北半球全域に分布し、一部が南半球にある。
北半球でも自生の中心は中国南西部からヒマラヤにかけてであるが、
日本、東南アジア、北アメリカにも多い。
葉は単生で短柄をもって互生し、全縁のものが多い。
花はふつう頂生し、散形状に集まって咲くが、ときに単生する。
萼は5裂するか5裂片からなり、小さいものが多い。
花冠は漏斗状、鐘状、筒状の合弁で、先端はふつう5裂するが、
7裂するものもあり、左右相称になる傾向が見られる。
雄しべは基本的に5または10個であるが、その数には変異が見られる。
三枚目(左)は、 Junko さんが、
次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 写真の真ん中のツツジ、ちょっと変わっている
種類でしょ~?
こんな花びらがのツツジ初めて見ましたので。。。。 』
ということで、送ってくれたツツジは、 R. macrosepalum cv. Hanaguruma ( R.マクロセパルム(園芸品種)ハナグルマ) 〔和名:モチツツジ(園芸品種)花車〕である可能性が高い。
四枚目(左)は、おばごりさんが、次のコメントをつけて、
私に送ってくれたものである。
『 庭のサツキがようやく咲きました、
所どころ枝が枯れて汚いですけど。』
ツツジの分類は、これまでに多くの研究者により試みられたが、
分類が難しく、いまだに完全な定説を見るにいたっていない。
種々の分類の研究で、オランダのスレーメル氏が、
9亜属17節に分けた分類を発表し、
1978年ニューヨーク植物園で開催された
第1回ツツジ・シャクナゲ国際会議でいちおうの承認を得て現在に至っている。
ツツジ類( azaleas )
というのは、欧米ではシャクナゲ類(
rhododendrons )に対する便宜的な園芸分類で、
日本では、区別してあつかうサツキやアザレアを含む広い意味に使われている。
しかし、日本では伝統的に、ヤマツツジ亜属のヤマツツジ節、オンツツジ節、
レンゲツツジ節のものから発達した園芸品種群をツツジとよんで栽培してる。
これらのツツジは、日本に自生する種が多いこともあり、
古くから日本人に親しまれてきた。すでに「万葉集」にはツツジを詠んだ歌がいくつかある。
万葉集では、ツツジは管自、管仕などと記されているが、
その後中国から本草書が伝来するとともに本草として羊躑躅(シナレンゲツツジ)
の名が伝わり、ツツジに躑躅の字をあてるようになった。
ちなみに躑躅の本来の意味は「たたずむ」とか「ちゅうちょする」であり、
羊躑躅は有毒のシナレンゲツツジを羊が食べるのをためらうことにちなむ。
なお、日本語のツツジの語源については諸説あるが、花形が筒状であることから
「筒咲き」が転訛したものとする説が有力である。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
アケボノツツジ 、
エゾムラサキツツジ 、
クルメツツジ 、
ミツバツツジ 、
ハヤトミツバツツジ 、
サツキ 、
ミヤマキリシマ 、
シャクナゲ 、
キバナシャクナゲ 、
セイヨウシャクナゲ 、
アザレア
など、多くの美しい花木を掲載している。