ミツバツツジは、東北地方から近畿にかけて、
広く本州に分布している落葉低木である。
葉は丸みを帯びたひし形で先がとがり、
枝の先端に3個が輪生につく。
若葉のころは腺毛や長毛がはえていてめばるが、
成熟するにつれて無毛となる。
花は葉の展開より早く咲き、通常枝の先端に1~3花つく。
花は3~4㎝で紫色で雄しべは5本である。花糸、
花柱に毛はないが、子房に多くの腺毛があってねばる。
本種の変種で九州南部に自生する早咲き性の
ハヤトミツバツツジ も掲載している。
ツツジ属は、常緑、半常緑、落葉性の低木または高木で、
約800種からなる。おもに北半球全域に分布し、一部が南半球にある。
北半球でも自生の中心は中国南西部からヒマラヤにかけてであるが、
日本、東南アジア、北アメリカにも多い。
葉は単生で短柄をもって互生し、全縁のものが多い。
花はふつう頂生し、散形状に集まって咲くが、ときに単生する。
萼は5裂するか5裂片からなり、小さいものが多い。
花冠は漏斗状、鐘状、筒状の合弁で、先端はふつう5裂するが、
7裂するものもあり、左右相称になる傾向が見られる。
雄しべは基本的に5または10個であるが、その数には変異が見られる。
[ 引用 : 園芸植物大事典
( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 ) ]
本属の仲間は、
ツツジ 、
アケボノツツジ 、
エゾムラサキツツジ 、
クルメツツジ 、
サツキ 、
ミヤマキリシマ 、
シャクナゲ 、
キバナシャクナゲ 、
セイヨウシャクナゲ 、
アザレア
など、多くの美しい花木を掲載している。