NIO の散歩道 365 植物図鑑風写真集
和名カンヒザクラ(寒緋桜)
園芸(流通)名
別名リュウキュウヒザクラ(琉球緋桜)、
別名ヒザクラ(緋桜)、タイワンザクラ(台湾桜)
科バ ラ (サクラ亜科)
属(和名属)プルヌス(サクラ)
学名Prunus campanulata
ラテン語読みプルヌス・カンパヌラタ
英名Taiwan cherry
原産・分布地中国大陸南部~台湾に分布
園芸上分類落葉小高木

 1枚目(右上)は、2021年の寒緋桜の Bestshot である。
 なお、寒緋桜の花は釣鐘状の半開にしか開かない。
 寒緋桜の全体の姿がよくわかるこの一枚を2021年の Bestshot とした。
 2020年は Bestshot に該当するいい写真が写せなかったた め、 Bestshot はありません。

 2枚目(右上)は、2019年の寒緋桜の Bestshot である。
 寒緋桜の花は釣鐘状の半開にしか開かないため、花の中心 部が見にくく、また、雌しべが短いため、気を付けて観察しな いと雌しべを見ることはできないが、それがよくわかるこの一枚 を2019年の Bestshot とした。

   3枚目(左)は、2019年3月15日の寒緋桜であり、満開状態 の一枚である。
 この寒緋桜は2018年2月に植栽したものであるが、2年目に してもうこのようにたくさんの花が付き立派な満開である。

 【疑問】
 「寒緋桜(カンヒザクラ)」と「緋寒桜(ヒカンザクラ)」は同じ桜か??
 私は、私の所有図鑑に基づきこの桜を「寒緋桜」として、ここ に記載しているが、沖縄ではこの桜を「緋寒桜」と呼んでいる ようであり、「寒緋桜」と「緋寒桜」が全くの同一のものであるか どうかは、今のところ私の知識では断定ができない状況では あるが、次の説が有力なようである。

 それは、本来は「緋寒桜」であったが、漢字表記では間違え ないが、カタカナ表記や言葉で言った場合、「ヒカンザクラ」と なり、よく似た名前の「ヒガンザクラ(彼岸桜)」と混同するおそ れがあるため、「カンヒザクラ(寒緋桜)」と呼ぶのが主流になっ たという説である。
(2021.03.13 追記)

 4枚目(左)は、2019年3月05日に開花した寒緋桜を、3月7日 に写したもので、花径は1.5cmで、花弁は寒緋桜特有の暗紅 紫色で、花姿は釣鐘状の半開状に咲いたところである。
 花柄は緑色ないし茶色で、約2cmと花長に比べやや長い。
 萼筒は円筒状鐘形で色は暗紅色で、花弁とよく似た色で良く目立つ。
 萼も花弁とほとんど同じ色で花が下向きに咲くため、萼と花 弁が一体となって花を構成している。

 カンヒザクラは、本州で一番早く咲くといわれている
 カワヅザクラ  (河津桜)の親となった桜である。
 また、 オオカンザクラ (大寒桜)や  カンザクラ (寒桜)、
オカメ 、  ミヤビ (雅)、  ヨウコウ (陽光) などの多くの桜の親種にもなった桜である。

 5枚目(左)は、2019年2月27日現在の寒緋桜の「つぼみ」と 若葉で、寒緋桜は開花前にはもう葉が出始めている。

 カンヒザクラは、中国大陸南部から台湾に分布し、 沖縄に野生化している落葉小高木である。
 沖縄では1~2月に、関西では2月下旬~3月に 葉に先立って2~3個の鐘状の花を下垂し、半開状に開く。
 花径は2㎝程度で、暗紅紫色か桃紅色で、 萼筒が円筒状鐘形で同色のためよく目立ち美しい。 寒さに弱く植栽は関東以南に限られている。
[ 引用 : 園芸植物大事典 ( 塚本洋太郎総監修:小学館発行 )]

 6枚目(左)は、2019年2月22日現在の寒緋桜のつぼみで、 寒緋桜の開花時期は2月下旬~3月であり、 花芽 からつぼみが2~3個顔を出した状態である。
 この状態から5日~一週間程度で開花すると思われる。
 (予想に反し、11日後の開花であった。)

 日本に自生する桜の原種(野生種ともいう)は、 エドヒガンオオシマザクラ, オオヤマザクラ , カスミザクラ、カンヒザクラ 、 クマノザクラ 、タカネザクラ 、 チョウジザクラ 、 マメザクラ 、  ミヤマザクラ 、 ヤマザクラ の 11品種である。
 この内、日本の固有種(その国やその地域でしか分布して いない種)は、 オオシマザクラ、 クマノザクラ、チョウジザクラ、 マメザクラ ヤマザクラ の 5品種である。

 7枚目(左)は、2021年2月7日の寒緋桜の冬芽で、膨らみが 増し、芽も丸みを帯びてきており、先端は暗紅色と黄緑色が はっきりしてきたところである。

 なお、2016年2月に新舞子マリンパークに植栽されたとする寒緋桜は、 名称間違いが判明したため、一時記載を削除した。
 その後、同パークには、2018年2月に寒緋桜が再度植栽されたため、 2019年から再度記録を開始した。
 しかし、2020年に枯死したものを2021年に植え替えした際に名板が「緋寒桜」 に名称変更されたため、今後の取り扱いを思案中である。

 8枚目(左)は、2021年1月21日の寒緋桜の冬芽で、寒緋桜 の開花時期は2月下旬~3月の早咲きであるが、まだ堅い状態である。

 サクラ属については、   サクラ   を参照のこと。
 撮影地の新舞子マリンパークの品種別桜並木配置図は、
新舞子マリンパーク桜並木配置図 を見て下さい。なお、
同配置図が文字ズレで見にくい場合は PDF版で見て下さい。PDF版は5ページに分割されているため、 スクロールして見る必要があり、ちょっと手間ですがご容赦下さい。

 9枚目(左)は、2021年3月18日の寒緋桜の結実したばかり の実で、先端が萎れた雌しべの元に鮮緑色の小さな小さな実 が確認できる。
 寒緋桜の実は初めて見るため、この後、どのように成長し、 熟していくかが非常に楽しみである。

 また、新舞子マリンパーク桜開花時期実績については、
 2018年実績(Darkblue ver.)2018年実績(従来版)
 2019年実績(Darkblue ver.)2019年実績(従来版)
 2021年実績(Darkblue ver.)2024年実績(Darkblue ver.) を見て下さい。

 10枚目(左)は、2021年3月26日の寒緋桜の実で、9枚目 (左上)から1週間が経過した姿で実らしい姿になってきたとこ ろである。

 11枚目(左)は、2021年4月6日の寒緋桜の実で、10枚目 (左上)から2週間ほどが経過した姿で、実は丸みを帯び大き さももう普通の大きさになり、色も赤みが増してきたところで、 熟し始めてきたと思われる。

 12枚目(左)は、2021年4月19日の寒緋桜の実で、色が黄色 になり、黄熟してきたと思われ、長さも 10.3 ㎜と大きくなったと ころである。
 なお、この実はこの後、強風が吹いたため、残念ながら落果 してどこかへ行ってしまったため、完熟したかを確かめることが できなくなってしまって非常に残念であった。
 このように、完熟間近の状態までは見ることができても、その 後、真っ黒か、真っ赤に熟すのかを確認できていない実は、
アーコレード」、 「 アリアケ(有明)」、 「 オオカンザクラ(大寒桜)」、 「 コトヒラ(琴平)」、 「 シュジャク(朱雀)」、 「 ナラノヤエザクラ(奈良の八重桜)」 である。

 13枚目(左)は、2024年6月5日現在の寒緋桜の樹形である。
 植栽8年目と思われる寒緋桜で、樹形は広卵状で、樹高は 1.9 m(実測)と植栽8年目としたら2mに達しておらず、成長は すこぶる悪い状態です。

  1枚目画像撮影日:2021.03.06
2・3枚目画像撮影日:2019.03.15
  4枚目画像撮影日:2019.03.07
  5枚目画像撮影日:2019.02.27
  6枚目画像撮影日:2019.02.22
  7枚目画像撮影日:2021.02.07
  8枚目画像撮影日:2021.01.21
  9枚目画像撮影日:2021.03.18
  10枚目画像撮影日:2021.03.26
  11枚目画像撮影日:2021.04.06
  12枚目画像撮影日:2021.04.19
  13枚目画像撮影日:2024.06.05
(1~13枚目撮影場所は、新舞子マリンパーク[愛知県知多市])

14・15枚目画像撮影日:2007.03.04(撮影場所不明)
  16枚目画像提供日:2009.03.15(撮影場所不明)

2015.02.13 First making day [9w/97sr/602800]
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